2014 Fiscal Year Research-status Report
脂肪族と芳香族の間の脱水素炭素-炭素結合形成反応による置換ベンゼン類の合成
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26620082
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
白川 英二 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (70273472)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 有機合成化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
ナトリウムtert-ブトキシドのような強塩基存在下,酸化剤としてジtert-ブチルペルオキシドを用いて,アミドやエーテルをベンゼン誘導体と反応させると,窒素や酸素の隣の炭素がアリール化されることを見つけた.この脱水素カップリング反応は,様々なアミドや尿素,エーテルに適用可能である.ベンゼン誘導体に関しても,ベンゾニトリルや安息香酸エステルのような電子求引基をもつ単環式のものに加えて,ナフタレンなど多環式でもカップリングが進行し,ここでは電子求引基を必要としない.反応機構の詳細も明らかにすることができ,その知見が基質の組み合わせに合った反応条件の改善に繋がった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」で述べたように,当初の目的である脱水素カップリングが進行しただけでなく,新たな展開に繋がる反応機構の解析にも成功した.
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Strategy for Future Research Activity |
当初は脱水素カップリングに対象を絞っていたが,反応機構の検討の過程で,ハロゲン化アリールを用いる脂肪族C-H結合のアリール化や極めて簡便なハロゲン化アリールの還元系も見つけることができたので,これらの反応も検討していく.
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Causes of Carryover |
脱水素カップリング反応に用いる基質であるアミンやエーテル,ベンゼン誘導体が予定していたよりも安価なものが多かったため,計画よりも支出が少なかった.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度はハロゲン化アリールなど,26年度のベンゼン誘導体よりも高価なものも基質として用いるうえ,反応の幅が広がり,様々な基質を購入して検討に用いる.また,研究を効率的に進めるために,加熱攪拌機などを追加で購入する.
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