2015 Fiscal Year Annual Research Report
ポリマー界面でナノ繊維化する細胞接着ペプチドの規則的配置と神経細胞増殖制御
Project/Area Number |
26620102
|
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 直毅 京都工芸繊維大学, 分子化学系, 教授 (60243127)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 熱ショック蛋白質 / ペプチドナノファイバー / 細胞培養 / 神経細胞 / ポリスチレン |
Outline of Annual Research Achievements |
水晶体の熱ショック蛋白質αクリスタリンの基質結合部分でに相当するペプチドαAC (71-88) は熱処理によって蛋白質を吸着する機能をもつナノファイバーを形成する。本課題ではαAC (71-88) のアミノ酸配列について培養基板である親水化ポリスチレンと細胞表面に親和性を持つ塩基性アミノ酸を導入して、細胞と基板を接着する細胞接着するナノファイバーを設計した。これまでの研究ではαACの71-76の配列に相当するFVIFLDは線維形成に関与することが明らかになっている。そのためαACの77-88の配列のなかでαACファミリーで保存されていないアミノ酸をArgないし Lys に置換したK4、K5、R2K3、R3K2、R4K1、R5を設計した。設計したペプチドを用いてナノファイバーを作製しその形態と物性をTEM観察およびゼータ電位測定により解析した。さらに親水化ポリスチレン基板に対するナノファイバーの吸着評価を行うとともにPC12細胞の培養実験を行った。PC12細胞における接着および神経突起の評価よりαAC、R2K3、R3K2ナノファイバーが細胞培養基板に利用できることが判った。さらにPC12細胞の接着性および分化能を向上させるため、ラミニンの細胞接着配列IKVAVを導入したペプチドも設計した。IKVAV導入ペプチドを混合したナノファイバーは、接着性、増殖性、伸展性をもつことが確認され、バイオナノ材料として応用できることが示された。
|
Research Products
(1 results)