2016 Fiscal Year Annual Research Report
Hydrolysis of lignocellulosic biomass with supercritical CO2
Project/Area Number |
26620151
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
佐々木 正秀 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生物プロセス研究部門, 研究グループ長 (60357126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加我 晴生 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生物プロセス研究部門, 主任研究員 (20356752) [Withdrawn]
清水 弘樹 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生物プロセス研究部門, 主任研究員 (30344716)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | サスティナブルケミストリー / バイオマス / 化学原料化 / 水 / 二酸化炭素 |
Outline of Annual Research Achievements |
改良後パーコレーター型反応装置による糖化反応実験 昨年度改良しCO2導入が可能となった反応装置を用いて、CO2添加効果を明らかにするために水熱反応実験について検討した。反応前に水および水/CO2系の反応器内部温度測定を行った。通常の反応器の代わりに内部温度測定用管を用い、各設定温度での反応器内部温度(反応温度)と予熱器出口温度との関係を明らかにし、得られた関係式を用いて実際の反応における反応温度を推算した。また、水/CO2系では反応条件(250°C, 9.8MPa)における超臨界状態CO2の密度変化を考慮して、各流量を設定し、反応器内部温度が250°Cになるように設定温度を調整した。水とCO2の比率は10(12mL/min) : 0(0mL/min), 7(8mL/min) : 3(0.5mL/min), 5(6mL/min) : 5(0.8mL/min)の3条件で反応を行った(カッコ内は室温での流速)。しかしながら、これらの条件ではCO2の添加効果(反応残渣の減少)は観測されなかった。そこで、生成したオリゴ糖は超臨界CO2にほとんど溶解しないことを考慮して、抽出速度を一定に保つために水供給速度を一定に保ち(6mL/min)、CO2供給速度を増加(6mL/min)することとした。上記条件で反応実験を行った結果、CO2の添加効果(反応残渣の減少)が確認された。水のみ259°Cでの反応では残渣収率が39wt%に対し、水/CO2、254°Cでの残渣収率は20wt%であった。得られた液状生成物の4% 硫酸水溶液による加水分解の結果、水のみの単糖収率は39wt%に対し、水/CO2系では45wt%であった。以上のことから、CO2の添加によりバイオマスの分解反応に効果的に作用(反応残渣の低減、セルロース、ヘミセルロースの分解促進)することが、実証された。
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Research Products
(1 results)