2015 Fiscal Year Annual Research Report
DNA由来発光性カーボンナノワイヤを用いる広帯域波長光電エネルギー変換
Project/Area Number |
26620161
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
中尾 秀信 国立研究開発法人物質・材料研究機構, イオンビームグループ, 主任研究員 (80421395)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | DNA / 局在プラズモン / カーボンナノドット / 光電変換 |
Outline of Annual Research Achievements |
PDMS表面に凹凸パターンを施し、表面上に形成されるDNAナノファイバの長さおよび固定位置を制御し、発光性カーボンナノワイヤのパターニングを検討した。まず始めにPDMS表面にカッターナイフにより傷を与え、表面に凹凸構造を与えた。この結果ファイバ成長はこの凹凸構造上で停止し、凹凸構造を越えた地点より再びファイバ成長が始まることを確認した。DNAナノファイバはPDMS表面の界面移動方向に成長していくため、表面上に存在する凹凸構造はファイバ成長を阻害する。凹凸パターンはフォトリソグラフィによりシリコン基板上にマスター作製し、PDMSによりパターンを写し取る。シリコン基板マスターは機構内の微細加工プロセス装置を用いて作製する。またステンシルマスクパターンを用いたプラズマソフトエッチングにより、PDMS表面の特定個所を親水化処理することで、DNAナノファイバのパターン化も試みた。この結果マスク穴を通して親水処理化された表面のみにDNAナノファイバの成長パターンが確認された。これら結果から、PDMS表面上の構造と選択的親水処理により、DNAナノファイバ・アレイのパターンが形成できる事を証明した。現在、リソグラフィによるシリコンパターンを形成し、この基板をマスターとしてPDMS表面にラインパターンを形成した基板を作製している。 表面に作製されたマイクロ電極ギャップに転写し、これを熱処理し、発光性カーボンナノワイヤが電極間に配置されたデバイスを作製した。暗電流と室内灯下でこのデバイスの電流変化を測定したところ、十分な違いを見出せなかった。また金属ナノ粒子を含有したカーボンナノワイヤを用いた測定も行ったが、この場合も暗電流と室内灯下の違いは見られなかった。電極とカーボンナノワイヤとの間のコンタクト抵抗が高く、電気的接触が十分でない可能性がある。
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