2014 Fiscal Year Research-status Report
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26620168
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
安田 琢麿 九州大学, 稲盛フロンティア研究センター, 教授 (00401175)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 偏光 / 発光ダイオード / 不斉空間 / 有機半導体 |
Outline of Annual Research Achievements |
高い発光量子収率と高い円偏光異方性因子を併せ持つ円偏光発光分子の実現には、①拡張した電子共役系に基づく大きな遷移双極子モーメント(振動子強度)の付与、②分子不斉空間による明確な励起子キラリティの誘起が必須である。さらに、高性能な電界発光デバイスの構築には、③電流励起によって生成する一重項および三重項励起子の両方を効率的に発光に寄与させるスキーム(高い励起子生成効率)が求められる。今年度は、電子求引性ジシアノベンゼンを中心骨格とし両端に種々の電子供与性ドナーユニットを導入した強発光分子の設計・合成を行った。これらの分子は、いずれも溶液および固体薄膜状態で極めて高い発光量子収率を示すとともに、末端ドナーユニットの電子供与能の違いにより青・緑・黄色等の異なる発光色を示し、発光特性のチューニングにも成功している。これらの材料を発光層に用いた積層型有機LEDを作製し特性評価を行った結果、約18%の極めて高い外部発光量子効率が得られることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
強発光性分子の設計指針を明確にし、また発光特性(発光色)のチューニングにも成功しており、達成度については、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
中心アクセプターユニットとして軸不斉ジシアノビナフチル部位を導入した円偏光発光分子を開発するとともに、各種スペクトル測定に基づいて円偏光発光特性を評価し、発光分子の絶対構造との関係を明らかにしていく。
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Research Products
(13 results)