2014 Fiscal Year Research-status Report
ハニカムスキャフォールドを用いた幹細胞操作技術の新展開
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26620170
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藪 浩 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (40396255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 竜司 名古屋大学, 創薬科学研究科, 准教授 (50377884)
中嶋 健 東北大学, 原子分子材料科学高等研究機構, 准教授 (90301770)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ハニカムフィルム / 弾性率 / 幹細胞 / 分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
東北大・ハニカムフィルム作製グループにおいて、結露した水滴を鋳型とした製膜技術を用いて、孔径を2-15マイクロメートルで制御したポリブタジエンハニカムフィルムを作製し、一部のサンプルをUV露光することにより光架橋を行った。 光架橋前後の表面弾性率を東北大・評価グループ保有の原子間力顕微鏡により、フォースカーブを測定することで評価を行い、UV露光を施したポリブタジエンハニカムフィルムの弾性率が未処理のポリブタジエンハニカムフィルムよりも高く、Gパスカルオーダーであることを確認した。 これら孔径とUV照射条件の異なる18サンプル上および通常細胞基材上で通常の培地、あるいは神経誘導培地中でヒト間葉系幹細胞およびヒト脂肪由来幹細胞の培養を名古屋大・細胞培養グループにおいて実施し、細胞数の変化や、形態の変化を系統的に評価した。その結果、孔径およびUV照射の有り無しで平均値に差が見られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通りサンプルの作製・評価・および細胞培養実験を遂行し、大まかな傾向を抽出することに成功した。 この結果は予定通りであり、おおむね順調に研究が進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
現状ではサンプル数が少ないため大まかな傾向はつかめたが、全体的により詳細で確度の高いデータを収集し、相関をとる必要がある。そのため、次年度には孔径に関して4条件、UV照射有り無しの計8条件について、各条件最低24サンプルで培養実験を行うことでより詳細に細胞数の変化および形態変化についての傾向を追跡する。また、リファレンスとして弾性率がUV照射したポリブタジエンと同様のポリスチレンから同じ孔径のサンプルを作製し、同様に培養実験を行うことによって、ポリマー種の影響の有無を確認する。
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Causes of Carryover |
今年度購入予定の少額の試薬を来年度購入に変更したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記の通り少額であるため、ほぼ予定通りの予算使用を行う計画である。
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