2014 Fiscal Year Research-status Report
力学変調を駆動源とした高感度SERSセンシング能兼備自律型液滴輸送デバイスの開発
Project/Area Number |
26620186
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
遠藤 洋史 東京理科大学, 工学部, 助教 (90455270)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 信也 東京理科大学, 工学部, 教授 (40357124)
小柳 潤 東京理科大学, 基礎工学部, 講師 (60386604)
松崎 亮介 東京理科大学, 理工学部, 講師 (20452013)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | リンクル / SERS / 濡れ性 / PDMS |
Outline of Annual Research Achievements |
固体表面の濡れ性制御は物理と化学の境界に位置する技術課題であり、その応用範囲は工学、製造プロセスから分析、医療装置の開発まで多岐に渡る分野の基礎的かつ重要な学術領域である。特に医療診断で使用される分析チップにおいては、被験者の負担軽減や試薬、廃液の少量化などのために微量な液滴の状態で高速分析できることが望まれている。その際には微小液滴を所望の分析箇所に的確かつ迅速に輸送する技術開発が重要となる。そこで本研究では、2層間の応力ミスマッチに起因する座屈不安定性を利用して自発的リンクルパターンを形成し、超撥水性ストライプ状リンクル構造の波長を連続的に変化させたゴム基板上での液滴自律輸送制御と表面増強ラマン散乱(SERS)センシング能について検討した。 大面積超撥水基板は、PDMSを装置に固定し、開口部から金属円柱で立体的に伸張し、プラズマ処理を施すことで作製した。また、液滴自律輸送基板は、PDMSを一軸伸張させた状態でプラズマ照射時間と照射領域を逐次マスキング位置を移動させ、その後伸張を解放することでグラデーション化リンクル構造を構築した。この両フィルムに銀蒸着後、フッ素系シランカップリング剤(FDTS)溶液をスピンコーティングしてゾル-ゲル膜を被覆し撥水処理を行った。各種顕微鏡観察および接触角測定、表面エネルギー理論モデルと併せて評価した。その結果、照射時間を変えることで波長を660 nmから2200 nmまで制御でき、リンクルの境界は連続的であった。水滴接触面積分率とエネルギー理論モデルから構築したリンクルグラデーション基板に水滴を滴下したところ、基板を傾斜させず、かつ超撥水の水滴状態を維持した状態での能動輸送確認し、SERS測定も可能であることを示すことができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りに、超撥水濃縮効果とSERS活性効果により、所望の位置で検体(色素)を感度良く検出することに成功した。また、マスキングを介さない大面積グラデーションリンクル構造作製も成功しており、順調に研究は推進できていると考える。
|
Strategy for Future Research Activity |
感度向上を目指し、最適なリンクル構造を探索する。また酸化亜鉛ナノロッド上に銀ナノ粒子を担持したリンクル構造を構築し、環境調和を志向したセンシングフィルムの開発を行う。このフィルムにおいても液滴の自律輸送が可能かを検証するとともに、水中での気泡輸送へ応用した研究も展開する予定である。
|
Causes of Carryover |
主要物品は購入できたが、残額では必要とする試薬を購入できなかったため次年度費と併せて購入することとした。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
必要試薬購入に充当する
|
Research Products
(15 results)