2015 Fiscal Year Annual Research Report
無機ナノシート液晶を用いる新奇な偏光発光材料の開発
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26620195
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| Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
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Principal Investigator |
中戸 晃之 九州工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10237315)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 無機工業材料 / 層状・層間化合物 / 無機ナノシート / コロイド / 液晶 / 偏光発光 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、無機層状結晶を剥離させた超薄層（ナノシート）のコロイドが形成するナノシート液晶を発光色素の担体に用いて、新奇な偏光発光材料を構築することである。液晶をマクロ一方向配向させ、これによって色素の配列を制御し、もって発光に偏光性をもたせる。
本年度は、まず、昨年おおむね確立させたニオブ酸ナノシート液晶のマクロ一方向配向について、その制御因子を検討した。その結果、昨年度明らかにしたイオン強度に加え、系のpHも一方向配向の重要な因子であることがわかった。結果として、0.01 mol/L程度の共存電解質濃度で、弱塩基性のとき、もっとも規則性の高いマクロ一方向配向体が得られた。
得られたナノシート液晶マクロ一方向配向体にルテニウムビピリジル錯体を吸着させ、色素の偏光発光特性を調べた。その結果、シートの配向方向に沿った偏光発光が観察された。具体的には、ナノシート配向方向の偏光で励起した場合に発光が強く現れ、また非偏光で励起したときにはシート配向方向に強い発光が現れた。発光強度の定量解析より、発光異方性R = 0.23が求められた。これらより、ナノシート液晶が色素の発光の偏光化媒体として機能することを実証した。
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