2014 Fiscal Year Research-status Report
CNTナノキラル構造が拓く新しいギガ周波数帯用電磁波吸収材料の創製と帯域特性制御
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26630005
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| Research Institution | Tohoku University |
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Principal Investigator |
山本 剛 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30436159)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | カーボンナノチューブ / セラミックス / 複合材料 / 電磁波吸収特性 / 機械的特性 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
多層カーボンナノチューブ(以降MWCNTと表記)の有するナノキラル構造を活用した新しいギガ周波数帯用電磁波吸収材料創製ならびに吸収帯域制御の可能性を明らかにすることを主目的として、MWCNTとアルミナからなるMWCNT/アルミナ複合材料を作製し電磁波吸収特性評価を行った。平成26年度は、異なるキラル指数、すなわち異なる平均直径寸法を有する2種類のMWCNTをそれぞれ配合したアルミナ複合材料を作製しSパラメータ方式を用いて電磁波入射に対する透過率、反射率ならびに吸収率の測定を行った。加えて、当該複合材料に含まれるMWCNT添加量の影響を明らかにする目的で、MWCNTをそれぞれ0.5, 1.0, 2.0 vol.%配合した複合材料を作製し電磁波吸収特性評価に供した。
本研究で用いた測定周波数 (0.5-18 GPa)において、作製したいずれの複合材料も周波数が高くなるにともない透過率は低下し、反射率ならびに吸収率が高くなる傾向が認められた。加えて、MWCNT添加量の多い複合材料は、少ない複合材料に比べて高い吸収率が観察されている。MWCNT添加量の増加に伴う吸収率の向上は、平均直径寸法の小さなMWCNT(約50 nm)を配合した複合材料に比べ、大きな平均直径寸法を有するMWCNT(約70 nm)を配合した複合材料に大きな向上が認められた。これらの観察結果は、MWCNTは電磁波吸収機能を有することを示唆するものであり、その機能の程度はMWCNTの添加量が多いほど大きいことを示唆するものである。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した平成26年度の研究実施計画に対して、研究実績の概要で記載した成果を挙げることができており、おおむね順調に進展していると判断している。
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| Strategy for Future Research Activity |
本研究を遂行する上で特に大きな問題点は無い。したがって、平成27年度も研究計画を変更することなく、研究計画調書に記載した3つのプロジェクトを研究スケジュールに沿って遂行をしていく予定である。特に、作製した複合材料のMWCNT分散性と電磁波吸収特性との関係に着目した研究を進める。
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| Causes of Carryover |
当初使用予定であった電磁波吸収特性評価のための装置に不具合が発生し、研究が予定通りに進まない恐れが生じた。研究計画を予定通りに進めるために、電磁波吸収特性評価を委託試験により行うことに変更した。これにより当初予定していた実験補助ならびにデータ整理を依頼する大学院生に対する謝金に余りが生じた。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
消耗品費：セラミックス焼成の際に使用する標準ガス(20,000円)ならびに試薬等の合成用消耗品に使用する。旅費：委託試験先との打合せならびに成果発表の旅費に使用する。人件費・謝金：実験補助ならびにデータ整理を依頼する1名の大学院生に対する謝金に使用する(時給約1,000円、1名×5ヶ月間×2時間/1日=200,000円)。その他：主に電磁波吸収特性評価のための委託試験(432,000円、6試料)に使用する。
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Research Products
(1 results)
