2015 Fiscal Year Annual Research Report
超小型振動子を実現する圧電体全体共振制御技術の開発
Project/Area Number |
26630010
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中村 暢伴 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (50452404)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平尾 雅彦 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (80112027)
荻 博次 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (90252626)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 圧電体 / 共振 / モード選択 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、直方体形状の圧電体の全体共振に対して、特定の振動モードを選択して励起することのできる、振動モード制御技術を開発することを目的としている。 前年度に自作した振動解析プログラムを用いて、圧電体の形状を変えながら共振解析を行ったところ、特定の形状の時にある振動モードが強く励起されることが分かった。その振動モードの変位分布や共振周波数の形状依存性を解析したところ、板厚共振に近い振動モードであることが分かった。一般に板厚共振は面内方向の寸法に対して厚さ方向の寸法が十分に小さい場合に観測される振動モードだが、ここでは面内方向と厚さ方向の寸法が同程度あるにも関わらず、このような振動モードが観測された。さらに、この振動モードは他のモードに比べてアンテナによる送受信効率が高く、このモードのみを選択的に送受信できることも分かった。そこで、実際にこの形状の水晶直方体を作成して実測したところ、解析結果と同様に、板厚共振に準ずる振動モードを選択的に送受信することができた。これらの結果より、平板形状ではなくとも、面内方向の寸法を適切に設計することで板厚共振に準ずる振動モードを選択的に送受信できることが分かった。このようなモード選択手法がどのような材料に対して適用可能かを検証するために、アルミニウムなどいくつかの材料に対して同様の解析を行った。その結果、形状調整による振動モードの選択手法は、弾性対称性の低い材料で顕著に表れることが分かった。
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Research Products
(2 results)