2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26630067
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高橋 厚史 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10243924)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 貴史 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80363381)
生田 竜也 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 技術専門職員 (70532331)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | ナノマイクロ熱工学 / 界面 / 原子間力顕微鏡 / カーボンナノチューブ |
Outline of Annual Research Achievements |
固液界面の特異な分子状態に応じた熱物性を探索するための、液体中で利用可能なナノプローブ熱計測システムの開発に取り組んだ。既存の原子間力顕微鏡のカンチレバーに幅1ミクロン長さ51ミクロンの部分を20本折りたたんだ形状の白金薄膜の温度センサー兼ヒーターを集束イオンビームを用いて自作して有効性を確認した。探針としてはカーボンナノチューブを用いる予定であるが、そのナノチューブの周囲液体からの断熱方法についてアモルファス化や電子線誘起堆積法を実験的に調べた。同時に、液中の固体面の温度情報がこのセンサーでとらえられるかどうかを伝熱解析プログラムで検討した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
温度センサー兼ヒーターを既存の原子間力顕微鏡チップに作ることに成功し、熱伝導解析によってシステムとしての有効性を確認することができたから。
|
Strategy for Future Research Activity |
ひきつづき、カーボンナノチューブの周囲液体からの断熱方法について有効な手法を追及する。実験対象としては100nmオーダーで濡れ性を制御された固体面の温度分布を、ナノバブルの有無や形状と合わせて調べる予定である。
|
Causes of Carryover |
原子間力顕微鏡のカンチレバーおよびカンチレバーホルダーの購入に予算を充てる計画であったが、その前段階の温度センサー兼ヒーターの製作方法を確立するための予備試験に時間を要してしまった。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
温度センサー兼ヒーターの製作方法は確立できたので、その製作数を増やすための物品費と人件費に助成金を使用する。また、原子間力顕微鏡は現有のもの以外にも共同利用の装置を利用して研究の加速を図るとともに、全てが新しい実験研究であるので積極的に情報発信・情報交換を行っていく。
|