2015 Fiscal Year Annual Research Report
電界応答ポリマーからなる新規なマイクロモータに関する研究開発
Project/Area Number |
26630084
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中野 政身 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (40147947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸塚 厚 東北大学, 流体科学研究所, 技術専門職員 (40626313)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | マイクロモータ / Quincke回転 / 電界応答 / ポリマーコンポジット / フォトレジスト / 誘電液体 / サイズ効果 / MEMS |
Outline of Annual Research Achievements |
エポキシ系電界応答ポリマー(SU8)からなるディスクロータを植物油中に浸したマイクロモータのモータ特性を評価し、ロータのサイズ効果について検討するとともに、非導電性の微粒子をゼラチンに分散して硬化させた電界応答ポリマーコンポジットの円柱状ロータを同様に植物油中に浸した小型マイクロモータを構築してその性能評価を行うことを目的に、下記の研究を実施した。 1.モータとしてのトルク測定を目的に、フォトレジストSU8のエポキシ系電界応答ポリマーからなる直径(0.5~2.0 mm)及び厚さ(0.2~1.0mm)の異なる比較的大きなディスクロータをフォトレジスト法を用いて製作し、トルク計測を試みたが発生トルクが微小なため計測不可能であった。そのため、印加DC電場強度に対する無負荷回転数を計測して、その無負荷回転速度に与えるロータのサイズ効果について検討した。昨年度のサブミクロンオーダーのディスクロータの無負荷回転速度特性と同様に、直径が小さいほどまた厚さが厚いほど高速回転することを明らかにすることができた。直径の増大に対する無負荷回転数の低下割合は、昨年度のサブミクロンオーダーの微小ディスクロータの低下割合のほぼ延長上にあり、直径の増大に対して無負荷回転数はほぼ線形的に低下する。 2.粉末状のオキシ水酸化鉄をゼラチンに分散して硬化させた電界応答ポリマーコンポジットを円柱状に成型した回転軸を有するロータを創製し、間隙3mmの平行電極間の中心に配置した高さ7mm、1辺5mmからなる四角柱の小型マイクロモータを3Dプリンタを用いて製作した。無負荷回転速度は、印加DC電場強度が高くなるに伴い線形的に増大し、また円柱状ロータの直径が小さくなり高さが短くなるほど、すなわちロータが小型になればなるほど速くなることを明らかにできた。
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Research Products
(8 results)