2014 Fiscal Year Research-status Report
フォノン援用近接場光エッチングを用いたダイヤモンドの発光制御
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26630122
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
八井 崇 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80505248)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ドレスト光子フォノン / ナノダイヤモンド |
Outline of Annual Research Achievements |
フォノン援用近接場光エッチングの技術は、平面基板のみならず、凹凸レンズやグレーティング構造の側面の平坦化を実証済である。そこで、本技術を粒径が50nm以下のナノダイヤモンドに対して適用し、発光特性改善の評価を行った。ナノダイヤモンドには窒素欠陥中心(NV中心)を有するものを用いた。NV中心を有するダイヤモンドは可視域での蛍光を示すが、破砕により作製されるため表面に非発光中心となる欠陥が多く存在し、本来の発光特性が得られない。 近接場エッチングには波長213nm、325nmおよび405nmのCWレーザを用いた。発光特性の評価にはカソードルミネッセンス評価装置(CL装置)を利用した。エッチングの前および後のCLスペクトルをそれぞれ評価したところ、近接場光エッチングによって、発光強度が大幅に増大している結果が得られた。この結果は近接場光エッチングにより表面の非発光中心が選択的に削除されたことを示す有用な結果であるといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
エッチング用の波長として複数の光源(213nm、325nm、405nm)を利用することで、それぞれの光源における最適エッチング時間を明らかにすることに成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
近接場光エッチング中にリアルタイムで発光特性評価可能なシステムを構築することでさらなる発光特性改善を目指す。また単一のナノダイヤモンドのみならず複数個のナノダイヤモンドは配列させることで、さらなる発光強度の増大を実現させる。
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Causes of Carryover |
購入を予定した備品の仕様を見直すことで、より適当な製品を購入し金額が変わったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
繰越金額を利用して、購入するナノダイヤの表面状態の異なるものを購入する予定である。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Polarization-controlled dressed-photon-phonon etching of patterned diamond structures2014
Author(s)
Takashi Yatsui, Daisuke Takeuchi, Satoshi Koizumi, Kazuki Sato, Kohei Tsuzuki, Takayuki Iwasaki, Mutsuko Hatano, Toshiharu Makino Masahiko Ogura, Hiromitsu Kato, Hideyo Okushi, and Satoshi Yamasaki
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Journal Title
physica status solidi (a)
Volume: 211
Pages: 2339-2342
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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