2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the artificial design technique of the energy dependence of the spin polarization
Project/Area Number |
26630123
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大矢 忍 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (20401143)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | スピントロニクス / 量子井戸 / スピン依存トンネル現象 |
Outline of Annual Research Achievements |
・Ge基板上およびGeをベースとしたスピントロニクス材料として非常に有望な強磁性半導体GeFeを用いて、MgO障壁を介した磁気トンネル接合を作製し、世界で初めてトンネル磁気抵抗効果を観測することに成功した[Y. K. Wakabayashi et al., Appl. Phys. Express. (2016), selected as highlight of 2016, K. Takiguchi et al., to be submitted.]。Ge上やGeFe上に高品質なMgOを作製できることを明確に示す初めての結果である。 ・p型Ge基板上にMgOを成長し、その上にさらにFe/MgO/Fe層を成長して、磁気トンネル接合を作製し、初めてp型Ge基板を介してトンネル磁気抵抗効果を観測することに成功した。TMR比は室温で100%、低温で200%に達した。[芦原他、第63回応用物理学会春季学術講演会] ・p型GaAs基板上にAlAs障壁を用いて作製した強磁性半導体GaMnAs量子井戸構造において、共鳴トンネル効果により、磁気異方性の対称性が2回対称から4回対称に大きく変化することを世界で初めて明らかにした。量子効果を用いて磁気異方性を制御できる新たな可能性を示す結果である。[I. Muneta, S. Ohya et al., Nature Commun. (2017) in press.] ・p型Ge基板上のMgO上にFe量子井戸層を作製し、量子井戸膜厚の変化に対して明瞭に変化するIV特性の信号を初めて検出することに成功した。Fe量子井戸層の量子効果によるものと考えられる。[R. Suzuki et al., to be submitted.] 以上のように、半導体をベースとした高品質なオール単結晶エピタキシャル強磁性多層膜量子構造において、量子効果に起因した様々な新たなスピン依存物理を開拓することに成功した。
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Research Products
(9 results)
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[Presentation] Tunneling magnetoresistance in trilayer structures composed of group-IV ferromagnetic semiconductor Ge1-xFex, MgO, and Fe2016
Author(s)
Kohei Okamoto, Yuki K. Wakabayashi, Wataru Ashihara, Yoshisuke Ban, Shoichi Sato, Masaaki Tanaka, and Shinobu Ohya
Organizer
9th International Conference on Physics and Applications of Spin-Related Phenomena in Solids (PASPS)
Place of Presentation
Kobe International Conference Center, Kobe, Hyogo, Japan
Year and Date
2016-08-08 – 2016-08-11
Int'l Joint Research
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