2014 Fiscal Year Annual Research Report
電界を用いた凝集体からのカーボンナノチューブ伸長とナノ複合材料作製への応用
Project/Area Number |
26630134
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
末廣 純也 九州大学, システム情報科学研究科(研究院, 教授 (70206382)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | カーボンナノチューブ / クーロン力 / 凝集体 / 静電配向 / ナノ複合材料 |
Outline of Annual Research Achievements |
・カーボンナノチューブ凝集体に高電界を印加した際の挙動を観察した結果、電界強度に応じて以下の三種類の挙動を示すことが分かった。●挙動A:カーボンナノチューブ凝集体が完全に壊裂し、その結果カーボンナノチューブがフィラメント状に電界方向に伸長する。 ●挙動B:カーボンナノチューブ凝集体の電界方向の両端からフィラメント状のカーボンナノチューブが伸長するが、凝集体はほぼ原型を留める。●挙動C :カーボンナノチューブ凝集体に目立った変化はない。 ・上記三種類のカーボンナノチューブ凝集体挙動の出現割合は印加する電界強度に依存し、電界強度が高いほど挙動A、B、Cの順に出現割合は高くなる。 ・カーボンナノチューブ凝集体表面に作用するクーロン力を数値解析した結果、クーロン力は電界方向の両端で最も強くなることがわかった。上記の挙動Bでこの部分からのみCNTが伸長したのはこのためであると考えられる。 ・カーボンナノチューブ凝集体から伸長するフィラメント状カーボンナノチューブの長さは、挙動Aの場合が最も長く、最大で元の凝集体の10倍以上の長さに伸長することがわかった。
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