2014 Fiscal Year Research-status Report
CNT歪センサを用いたウェアラブル人体動作計測システムの開発
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26630155
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
三村 秀典 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (90144055)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | カーボンナノチューブ / 歪センサー |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、カーボンナノチューブ(CNT)センサの改良を行った。CNTシートとエラストマーをガラス基板上で含浸,複合化させるプロセスにより導電性CNT/樹脂複合材料を作製した。CNT/樹脂複合材料を変位6mmまで伸縮したときの抵抗-変位特性を測定した。伸張時、変位の増加とともに徐々に抵抗は増加した。収縮時は、まず抵抗が大きく減少した後、緩やかな減少傾向となった。CNT/樹脂複合材料を1Hzで10mm変位させた時の応答特性から、変位に対して抵抗変化もほぼ同時に生じており、応答遅れが小さく、応答性が速い複合材料であることがわかった。さらに、CNTセンサの弾性マトリクス樹脂システムを改良した。マトリクス樹脂は、ウレタン骨格からなる特殊ポリマーである。Poly (oxy- tetramethylene) glycol、 PTMGをMethylene diphenyl diisocyanate、 MDIでプレポリマー化し、ソフトセグメントとハードセグメントの割合を種々調整して完成させた。低弾性且つ非常に損失正接(tanδ)が小さな特性を実現でき、実使用温度域での特性も安定していることが確認できた。このマトリクス樹脂をCNT歪センサに用いることで、動的追従性が著しく向上することを確認した。評価装置の上限である29Hzで動的に追従することがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
CNT歪センサの弾性マトリクス樹脂システムを改良し、29Hzで動的に追従するCNT歪センサを製作することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、ウェアラブル配線技術を開発することで、更に実用性を高めたウェア型デバイスを実現する。またCNT歪センサから得られる情報を表示させ、ロギングするシステムに仕上る。
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