2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
26630165
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
中島 功 東海大学, 医学部, 教授 (00183509)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 低病原性鳥インフルエンザ / 高病原性鳥インフルエンザ / H7N9 / H5N1 / バイオデバイス / 電子デバイス・機器 / 電磁誘電発電 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.埋め込み発電素子の開発:陽光の当たらない埋め込み式のセンサーはこれまで外部からマイクロ波などでエネルギーを与えてきたが、歩行や羽ばたきといった動的なエネルギーを電磁誘導で電位に変換する小型の発電素子の開発を行った。コイルの仕様は、0.03mmの銅線を手動のコイル巻きとり装置で6100回直径6mmのボビンに巻き、ネオジム磁石でこれを軸方向に直列に配置した。歩行や羽ばたきで得られた電位はPeak-to-Peakで7V以上あり、ダイオードのジャックション電圧300mVより遥かに高く、倍電圧整流で効率良く二重層コンデンサーに蓄電できた。 2.センサー開発:抗体と抗原の抗原抗体反応が誘電率の変化により低周波を付加するとインピーダンスが変化することを利用し、ROC曲線を得てセンサの分解能を評価した。基礎実験:抗体を塗布したプロトタイプの電極をセルロース上に乗せ、これを電極とし、さらにこの構造に直交させて負荷の低周波を付加した。 この直交した電極4つの中に抗体を付加すると誘電率が変化し、インピーダンスが変化する。この負荷の低周波の周波数を変化させると周波数・インピーダンスの周波数スペクトラムを得る。 このスペクトラムを結合前と結合後で比較する。負荷した濃度によりROC曲線を描く。生体実験:ニワトリ(♀)に吸入麻酔を施し、腹部を外科的に切開し、試験電極を挿入し、一次電池で駆動した超小型のPc基板でインピーダンス変化を求める。ただし、このVivo実験では膜フィルターを用いていないので、体液中の大きな分子が混在しているため、今後、最適な高分子フィルターと組み合わせることにより高い検出が得られるものと結論付けた。 3.学会発表と知財申願:超小型の高効率の埋め込み式発電素子の原理を特許申願した。研究成果の一部を学会に発表し、専門雑誌に投稿した。
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