2014 Fiscal Year Research-status Report
振動特性計測に基づく新しい覆工コンクリート健全度評価法の提案
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26630205
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
蒋 宇静 長崎大学, 工学研究科, 教授 (50253498)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 覆工コンクリート / ひび割れ / 振動特性 / 健全度 / 計測システム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、トンネル覆工コンクリートの健全度(強度や剛性低下)を定量的に評価するための新しい非破壊計測手法として、トンネルの立地条件と固有振動特性に基づき、数mgal~数十mgalという微小な振動を高精度で計測できるサーボ式加速度センサーによる計測評価システムを構築し、実用化を目指している。 初年度では、まず、覆工コンクリートのひび割れパターンの分類を行い、背面空洞の有無や規模、地盤特性、供用年数などとの関係を整理しデータベース化している。次に、3方向の振動成分を、1mgalの加速度分解能で同時に計測した実地データを振動特性と覆工コンクリート健全度との相関関係と照合し、計測データの信頼性を確認した。また、健全スパンと不健全スパンにおいて、常時微動波形のフーリエスペクトル(構造物の強度や剛性を評価する視点からエネルギーを用いるのが特色である)を算出して、健全度の変化による覆工コンクリートの振動特性の変動を定量的に考察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
システムの構築と数値解析が順調に進め、専門学会誌への投稿も行っているので、研究全体はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、トンネルの立地条件と背面空洞の有無を考慮して覆工コンクリートの健全度と振動状態との相関を詳細に考察していくとともに、常時微動のフーリエスペクトルによる健全度評価手法を確立し、実現場への適用を行う。
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Causes of Carryover |
人件費は当初予定より抑えることができたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
前年度の残金を人件費として使用する予定。
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