2015 Fiscal Year Annual Research Report
橋梁の維持管理に向けた超全視野三次元変形,ひずみ計測システムの開発
Project/Area Number |
26630211
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
宮下 剛 長岡技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20432099)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 写真測量 / 画像計測 / 橋梁 / ひずみ / たわみ |
Outline of Annual Research Achievements |
H27年度は,ハイスピードカメラを用いた計測システムの構築を進めた.はじめに,構築したシステムの動作性ならびに精度を検証するために,ハイトゲージの変位と構築したシステムによって計測,解析された変位を比較した.カメラのキャリブレーションは,平面内の二次元キャリブレーションとした.また,カメラレンズの補正も行った.その結果,ハイトゲージの変位量が30.000mmであるのに対して,構築したシステムによる変位量は29.977mmとなり,十分な精度が得られるとともに,構築したシステムの動作性を確認した.ここで生じた誤差の原因は,奥行き方向の影響と考える.次いで,鋼材から成る溶接箱型試験体の圧縮試験時に,構築した計測システムを適用して,変位量の評価を行った.ここで,使用したカメラの台数は二台である.カメラのキャリブレーションは,立体的な3次元キャリブレーションとし,カメラレンズの補正も行った.その結果,載荷荷重を24.5kNとしたとき,鉛直方向ならびに水平方向ともに構築した計測システムによる変位量の誤差は約0.1mmとなった.比較対象は,ひずみゲージから計測された変位量である.よって,構築した計測システムは,三次元計測でも,その動作性ならびに計測精度ともに問題がないことが確認された.最後に,長距離計測については,LED光源を用いたカメラの同期や光量調整など,いろいろと試したものの,課題が残る.しかし,本研究を通じて,構築を進める全視野計測システムの屋内試験における適用性は十分に確認されており,長距離計測に向けた基礎が確立された意義は非常に大きい.
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