2015 Fiscal Year Research-status Report
電磁波加熱と加水によるベントナイト材料の接合可能性
Project/Area Number |
26630217
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
小峯 秀雄 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (90334010)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | ベントナイト / 電磁波加熱 / 接合 / 地層処分 / 化学分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
ベントナイトブロックの電磁波接合の可能性は,ベントナイト中のモンモリロナイトの含有率に依存する可能性のあることが,前年度の研究により明らかになった. これを受けて,今年度はまず,ベントナイトのモンモリロナイト含有率の測定・評価の方法の精度向上を目指して,メチレンブルー吸着量試験の手法改善に取り組んだ.具体的には,メチレンブルー吸着量試験で取得した実験データの濾紙を画像化し,適正ハローの色をL*a*b*表色系で表示し,定量化するという方法である.今年度の結果では,(1)画像化する際の光源の影響,(2)ベントナイトのモンモリロナイト含有率に応じた適正ハローの規程に着目して研究を進めた.その結果,(1)については,暗所に保管して,スキャナーで画像化する方法が適切であること,(2)については,モンモリロナイト含有率が20%以下の場合には,試験に供する試料量を1.000gとすることなどを提案し,メチレンブルー吸着量の測定の変動幅の観点から精度向上の議論を進めた. 次に,昨年度のベントナイトブロックの接合実験の結果を整理して,電磁波加熱温度,時間,試料の含水比および接合固定条件の観点から再度整理して,接合可能な条件をより明確にした.この研究成果については,今年度開催の第50地盤工学研究発表会で発表を行い,発表者に対して優秀発表賞が授与された.さらに,誘電損率の観点から,接合のメカニズムを考察し,接合に最適な含水比の値について,推察を行った.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ計画通りの研究進捗であるとともに,最終年度に向けて,取りまとめられる次年度の実験計画が構築できているため.
|
Strategy for Future Research Activity |
ベントナイトブロックの接合可能な条件を含水比や電磁波加熱時間などの観点から整理するとともに,接合したベントナイトブロックの透水係数の測定を行い,接合部のないベントナイトブロックの透水係数と比較し,その遮水性能を定量的に評価する.
|
Causes of Carryover |
比較的長期にわたる継続的な実験が進められているので,次年度にも研究費を活用する必要が生じたため.
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
接合実験や透水実験の実施に伴い,実験に必要なデータロガーや透水試験各種用具,接合実験用具などの購入を予定している.
|