2014 Fiscal Year Research-status Report
熱加速クリープによる軟岩の時間依存性挙動の効率的な予測に関する研究
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26630218
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
山辺 正 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (40125894)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 加熱・冷却三軸試験 / 連成解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,以下に示す2つの大きな目的から構成されている. 1)室内試験による「時間と温度の等価性」に関する評価 本研究においては軟岩の一般的な力学挙動を調べると同時に,供試体内の熱および水の移動特性を計測する必要があり,熱電対やロードセルなど各種の計測用センサーを内部に設置でき,かつ熱媒体を循環させることが可能なセルを新しく作成し,試運転をかねて制御および測定系の動作を確認中である. 2)岩盤における熱連成問題の時間依存性解析 上記の実験に先立ち実施している簡易な冷却・加熱実験から,限られた条件下とはいえ厳密解の援用を得て熱伝達係数を合理的に決定する方法を見い出した.連成現象の数値解を得るために必須となる熱伝達係数を決定する事は,研究を進める上で大きな進歩となる.また,熱・応力・浸透連成問題に着手する前に,低温側に関する熱・浸透連成問題に対する新たな解析コードを作成する事が出来た. 以上のように,研究は実施計画に照らして順調に進捗していると言える.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
乾燥供試体に関する簡易な加熱冷却試験を実施する事は出来たが,新たな三軸セルの作成に時間を要したため加熱三軸クリープ試験については試運転の状態である.しかし,数値解析手法にも必要となる熱伝達係数を合理的に決定する方法を見い出せた事は,想定外とも言える重要な成果である事から上記区分を(2)とした.
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Strategy for Future Research Activity |
第2年度にあたり新たな共同研究者を迎え,実験および数値解析を一段と進める事が可能な体制となった.
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Causes of Carryover |
新たな三軸圧縮試験装置を,他の科学研究費補助金(基盤A,26249068,代表者:山辺正)と共に支出し,年度の終盤になってから額が確定したため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
試験装置周辺で必要となる支出として使用する計画である.
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