2017 Fiscal Year Annual Research Report
Heat accelerated creep phenomena of soft rocks
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26630218
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
山辺 正 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (40125894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長田 昌彦 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (00214114)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 熱加速クリープ |
Outline of Annual Research Achievements |
熱加速クリープ現象を実験的に確認し,材料の違いによりその強度特性も変化することを確認した.実験に用いた試料は,宇都宮市大谷産の凝灰岩,能登半島産の珪藻泥岩,多孔質な脆性材料である軽量気泡コンクリート(ALC)の三種類である.これらの試料を直径50mm 高さ100mmに成形し,2日間真空脱気して飽和させた.この飽和供試体を環境温度制御型の三軸試験装置内に設置し,一軸圧縮試験と一軸クリープ試験を実施した.本報告では環境温度を20, 50, 70℃ の3条件とし,各温度条件下で得られた一軸圧縮強さの95%を圧縮応力としてクリープ試験を実施した.試験では所定の温度まで一定速度で昇温させた後に,実験を開始するまで2時間待機した.供試体中心部分が設定した温度に等しくなるまでの待機時間の見積りには,別途実施した熱伝導試験と数値解析結果を参考にした.特に,凝灰岩では実際に作用しているクリープ応力は高温時の方が低温時より低いにも関わらず,破壊に至る時間は短い事が判った.一方,ALCの場合は逆の傾向を示しており,温度環境が強度に与える影響とも整合的である.また,ALCのクリープ曲線においては特に高温下で揺らぎが観察され,内部でstick slip的な進行性破壊が発生している可能性を示唆している. 以上から,本報告に用いた岩石試料では,加熱により加速するクリープ現象が観察された.一方,脆性材料でもALCは加熱により減速するクリープ現象を示した.また,時間依存性を粘弾性体で近似する手法を適用し,そのパラメータを決定することができた.
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Research Products
(1 results)