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2015 Fiscal Year Annual Research Report

ウイルス感染への細胞応答を活用した水中感染性腸管系ウイルスの迅速検出手法の開発

Research Project

Project/Area Number 26630244
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

大村 達夫  東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (30111248)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 佐野 大輔  北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80550368)
Project Period (FY) 2014-04-01 – 2016-03-31
Keywords腸管系ウイルス / 感染性 / 下水処理水
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、腸管系ウイルスのヒト組織細胞感染初期に発動する細胞応答に着目し、新規な感染性ウイルス検出手法に活用可能な細胞応答遺伝子及びその産物を同定することを目指すものである。具体的な細胞応答として、特にエンテロウイルス感染時に出現する細胞内小器官の膜構造に着目し、小器官内の陽イオン濃度を制御するために必要なイオンチャネルタンパク質遺伝子について、その発現量をウイルス感染後12時間に渡ってモニタリングした。テストウイルスとしてポリオウイルス1型ワクチン株を、組織細胞としてヒト小腸上皮細胞由来のINT407細胞を用いた。モニタリング対象は、ナトリウムイオンのチャネルタンパク質遺伝子であるSCN7Aと、カリウムイオンのチャネルタンパク質であるKCNJ4である。その結果、KCNJ4遺伝子は感染多重度=1で24時間後、感染多重度=0.1で36時間後に有意に増加していることが確認された。SCN7A遺伝子は、両方のMOI条件で24時間後に有意に増加していることが確認された。ポリオウイルスを高濃度に接種した場合において、両方の遺伝子で短時間の培養時間で発現量の増加が検出された。一方、低濃度で接種した場合、接種後48時間でも有意な発現が生じていることが確認された。特にKCNJ4遺伝子は著しく増加していた。このような発現状況の時間的な差はウイルスと細胞が感染する頻度によるものと考えられる。また,これらの結果から、両方の遺伝子ともウイルスの感染初期に有意に発現が増加することが示唆された。以上の結果から、KCNJ4およびSCN7A遺伝子が、ウイルス感染および感染性ウイルスの存在を早期に検出することが可能な遺伝子マーカーである可能性が示唆された。

  • Research Products

    (1 results)

All 2016

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] ヒト細胞由来遺伝子マーカーを用いた感染性ウイルスの迅速検出2016

    • Author(s)
      稲葉愛美、伊藤寿宏、大村達夫、岡部聡、佐野大輔
    • Organizer
      第50回日本水環境学会年会
    • Place of Presentation
      アスティとくしま(徳島県徳島市)
    • Year and Date
      2016-03-16 – 2016-03-18

URL: 

Published: 2017-01-06  

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