2014 Fiscal Year Research-status Report
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26630257
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
大崎 純 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40176855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 勢太 岡山県立大学, デザイン学部, 准教授 (80584325)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 柔なメカニズム / 地震応答 / 最適化 / 空間構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,柔軟な支持構造を最適化手法で生成することによって,建築骨組構造の変形を利用した地震応答低減機構を提案する。本年度達成した成果は以下のとおりである。 1. 静的外力が作用したときに指定した変形形状を実現するような支持骨組構造を,幾何学的非線形解析と最適化手法によって求めた。多くの部材を有する初期構造(グランドストラクチャ)から少ない部材の最適トポロジーを得ることにより,さまざまな形状の柔軟構造を得ることができることを示した。 2. 研究代表者らによって開発された,指定した機能を有するメカニズムを生成するための線形計画法による手法を拡張し,さまざまな変形形状を実現するようなメカニズムを生成した。 3. 上記の手法を用いて,アーチ構造を支持する柱を設計し,地震応答を考慮した最適化を行うことにより,アーチの加速度や応力を低減できることを示した。 4. 上記1で生成されたモデルに対して,木材と板バネを用いて模型を作製し,静的外力に対して,指定された変形性能を有することを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
柔な支持構造の単体としての最適化と,アーチを支持した場合の地震応答の低減については,目的を達成できた。 大変形を有する支持機構を用いた地震応答低減については,さらに検討が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
大変形を有する支持機構について,単純なモデルの検討を進める。また,振動台実験をモデルを作成し,実験を行うことにより,応答低減効果を検証する。
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Causes of Carryover |
初年度に制作した模型が,計画より安価であったため,初年度の支出が計画より少なくなった。また,振動台実験と国際会議への参加を次年度に計画しており,経費の大半を次年度で使用する見込みである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に実施する振動台実験のための試験体の製作のために使用する。また,研究代表者が京都大学に異動になったため,当初の計画より多くの研究打ち合わせ旅費を必要とする。 8月にアムステルダムで開催されるInternational Society of Shell and Spatial Structuresの年次シンポジウムに参加して資料収集を行う。
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