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2016 Fiscal Year Research-status Report

感染症リスクの軽減を目指した都市環境の構築

Research Project

Project/Area Number 26630279
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

岩田 伸一郎  日本大学, 生産工学部, 准教授 (30314230)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2018-03-31
Keywordsインフルエンザ / 成人 / 行動パターン
Outline of Annual Research Achievements

前年度までに、未成年者を対象に、日常的および定期的に利用する施設の「種類」「日常的に利用する施設の種類」「利用頻度」「1回あたりの滞在時間」と施設までの「交通手段」「移動時間」を行動パターンと定義して、行動パターンと過去のインフルエンザ感染の有無との関係性をについて考察を行っている。本年度は対象者を成人に拡大し、同様に行動パターンとインフルエンザ感染の有無の関係について検証を行った。
インフルエンザ感染は密集空間で発生することから、日常的に密集空間に滞在する機会があり感染リスクを有する対象者として東京23区内に通勤する現役就労者を被験者に設定し、行動パターンと感染状況に関するWebアンケート調査を実施した。行動パターンについては、活動範囲が狭く活動内容の種類も少ない未成年とは異なり,①通勤を含めた職場における行動のパターン,②職場意外における行動パターン、③インフルエンザの感染予防の習慣,に基づいて再定義を行った。①については「通勤方法」「職種」「労働時間」「労働環境」、②に関しては「平日における自宅での過ごし方」「休日の過ごし方」、③については「マスク着用の習慣」「予防接種の有無」に関する設問を設けた。合わせて質問した「過去2年間のインフルエンザ感染の有無」の結果に基づいて被験者グループを分類し、被験者グループごとに行動パターンの傾向を整理し、現段階までに1次的な集計結果の分析を終えた。サービス系の職種やデスク系ワークの職種が作業系の職種よりも感染率が高いこと、感染リスクが高いと考えられる鉄道通勤者は感染予防の習慣を持つ割合が高く鉄道を利用しない人と感染率に大きな差が生じていないこと、職場環境における単位空間あたりの人口密度は職種によって大きな差がなく、職場の滞在時間やコミュニケーションをとる業務の時間割合が高いほど感染リスクが高まること、などを明らかにした。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

アンケート項目の決定が遅れてしまったことが原因で、その後の調査および分析の作業全般に遅れが生じた。また、アンケート結果を解析ソフトで分析するための準備作業においてコーティングのミス等による後戻りが生じてしまい、計画していた結果のまとめや成果の論文投稿準備などの作業を予定通り完了することができなかった。アンケート結果の一次的な集計結果、および主要な項目相互の関係性については分析を終えた段階であり、今後は論文として成果をまとめる過程で、補足として追加が必要となる分析を実施し、論文執筆作業へと取りかかることを予定している。

Strategy for Future Research Activity

調査および分析の作業はおおよそ完了しているため、今後は各年度の分析成果を複合的に評価・考察するまとめ作業を進めていく。これと並行して、成果を論文に投稿するための執筆作業をに取りかかる。成果のまとめ方の方針については、以下の内容で検討している。
・医療機関の利用圏域に基づくエリアの空間特性と患者数の関係性について整理し、感染リスクの高い地域特性について言及する。
・行動パターンと感染リスクについて未成年者と成年者を比較し、感染リスクを高める行動パターンや利用施設について世代別にまとめ、パンデミック時における施設利用のあり方や感染リスクを軽減に重点を置いたまちづくりのあり方について言及する。

Causes of Carryover

海外シンポジウムへの参加を予定していたが、当初予定していなかった解析ソフトの更新とオプション機能の追加予算が発生したため、使用計画の見直しが必要となった。残額については、研究成果を論文投稿するための費用として使用することを見込んでいたが、進捗状況欄にも説明したように、まとめ作業の遅れからその金額が未使用となった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

英文ジャーナルへの投稿を予定しており、そのための翻訳費用または論文投稿費用としての使用を予定している。

  • Research Products

    (1 results)

All 2016

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 都心通勤者を対象とした労働環境とインフルエンザ感染傾向に関する考察2016

    • Author(s)
      加藤勇太,岩田伸一郎
    • Organizer
      第49回日本大学生産工学部学術講演会
    • Place of Presentation
      日本大学生産工学部
    • Year and Date
      2016-12-03

URL: 

Published: 2018-01-16  

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