2014 Fiscal Year Research-status Report
粉砕及び反応操作の乾式化によるゼオライトナノ粒子の新規高収率合成プロセス開発
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26630386
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
脇原 徹 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70377109)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ゼオライト / 微細化 / 結晶化 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、ゼオライトナノ粒子合成に関する研究が盛んに行われている。本申請では、収率が低いゼオライトナノ粒子合成法である一般的なバッチ式水熱合成法ではなく、乾式粉砕及び反応操作を組み合わせる手法を提案する。具体的には、乾式ジェットミル粉砕によりゼオライトを粉砕・微細化し、粉砕により生成した非晶質をドライゲル転換法を用いて再結晶化させることにより、微細化と高結晶性化を同時両立させる新規合成プロセスの確立を目指す。本プロセスの特徴は合成した(もしくは購入した)ミクロンサイズのゼオライトを、プロセスを通じてほぼ乾燥状態のままナノサイズ化・高結晶性化できることにあり、希薄アルミノシリケート中で合成する既往のゼオライトナノ粒子調製法よりも、バッチあたりの収量が10-30倍高いことである。 これまでに、LTA型、FAU型、CHA型ゼオライトを研究対象として、粉砕させたゼオライトをドライゲル転換法により再結晶化させたところ、結晶性が回復することが確認された。200nm程度の粒子を安定的にえることに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに、LTA型、FAU型、CHA型ゼオライトを研究対象として、粉砕させたゼオライトをドライゲル転換法により再結晶化させたところ、結晶性が回復することが確認された。200nm程度の粒子を安定的に得ることに成功した。当初目標ではMOR型、MFI型ゼオライトも対象とする予定であったが、それは今後行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画通り、遂行する。特に、乾式粉砕及びドライゲル転換法の各パラメーターの生成物に与える影響を理解し、平均粒径30~200nmで自在にチューニングできる技術を確立することを目的としており、より研究をスピードアップさせる。
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Causes of Carryover |
研究対象とするMFI型、MOR型ゼオライトを今年度に集中的に行うことになった。そのための実験経費を昨年度使用しなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
昨年度に引き続きMFI型、MOR型ゼオライトの微細化実験を行い、さらに本年度当初予定していた研究を行う。
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