2014 Fiscal Year Research-status Report
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26630397
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
阿尻 雅文 東北大学, 原子分子材料科学高等研究機構, 教授 (60182995)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 気・液・固・超臨界流体反応操作 |
Outline of Annual Research Achievements |
流通式超臨界水熱合成装置を用いて、露出面制御酸化セリウムナノ粒子を合成した。オレイン酸修飾ナノ粒子を合成し、200℃にて1日加熱処理を行うことで修飾基を脱離させた。続いて、既に活性が確認されている酸化セリウムおよび酸化鉄触媒以外の探索を第一原理計算およびコンビケム的手法で探索した。本反応が、酸素移動を伴う反応であること、また水との反応に関与していることから、価数変化を伴う金属系のバンドギャップと水のスプリッティング反応のエネルギー差を第一の指標とした。また、酸素のモビリティより固体酸化物燃料電池等で使われる酸素イオン電導性酸化物も考慮した。さらに、酸化状態の金属酸化物とホルムアルデヒドとの反応を考え、反応性の評価を行った。ここで、露出面の違い、水分子の吸着の影響を考慮した。モデル系の反応試験においては、本年度は燃料モデル物質としてヘキシルベンゼンを、燃料電池を想定してメタンおよびメタノールを用い、反応機構解明および速度論評価を行った。水熱反応実験は、主に内容積5 ccの回分式反応装置を用いた。反応温度は、排熱利用を考慮して比較的低温の200℃以下、反応時間は5-60分として時間を変えた実験より反応速度の評価を行った。生成物は、生成ガス、液中生成物ともにGC-MS, GC-FIDにて測定を行った。酸化セリウム非存在下と存在下での生成物分布の差異から、主反応経路および反応機構を評価した。また、時間を変えた実験結果から主反応経路の反応速度を評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究計画に記述した実験は全て行っているほか、酸化セリウム以外の酸化物についても研究を進めており、予定以上の進展が得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は露出面を制御したナノ粒子の合成、試験を行うほか、アルデヒドの分解をモデル系として用いる反応試験を行う。
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Causes of Carryover |
流通系合成装置の購入を考えていたが、使用されていない装置を使うことができることが判明したため装置を購入せず、その予算を次年度に利用することとした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
重質油、セルロース分解の実験に用いる流通式装置を製作するため、高圧ポンプ、背圧弁などの購入に用いる。
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