2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
26630425
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中野 秀雄 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (00237348)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渕 真悟 青山学院大学, 理工学部, 准教授 (60432241)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 抗体 / 近赤外蛍光ガラス / 免疫測定 / 抗体酵素複合体 / 直中毒菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
挑戦的萌芽研究概要
生体物質による吸収が殆ど無い、近赤外光を発する蛍光ガラスと、ルシフェラーゼとを組み合わせ、洗浄不要で迅速、かつ夾雑物混入に影響されにくい、新規な免疫測定法(Bioluminescent Interference on Near-infrared Glass Optical Assay: BINGO assayと名づけた)の諸条件を検討し、その手法を確立することを目的として研究を行った。その結果、ルシフェラーゼの選定、色素や反応液組成の検討を行い、30分程度で「洗浄操作を行わずに」抗原を検出するモデル系を構築することに成功した。 また近赤外蛍光ガラスを用いずに行う方法についても検討した。磁性ビーズや重量沈降法を用いることで、抗原と抗体ルシフェラーゼ複合体を検出部に近辺にローカライズさせることで、抗原に吸着されていないルシフェラーゼと分離し、抗原量に依存したルシフェラーゼの発光を検出することに成功した。さらにモデルとして大腸菌O157菌を10の4乗程度の検出限度で、迅速測定することができた。 さらに申請者らが開発したFab抗体のC末端にロイシンジッパーを付加する新たな抗体フォーマットであるZipbodyを用いて、遺伝子的にルシフェラーゼと抗体との融合体を作製した。得られた抗体酵素複合体は、大腸菌内で活性型として合成可能であることがわかり、これをZipbodyzymeと名付けた。得られた新規融合タンパク質は、本測定法に適した抗体-ルシフェラーゼ複合体の大量調製に、安価製造に有効である。以上のように、本研究成果は、新たな免疫測定系として、食中毒菌の迅速測定など、様々に応用可能であることが示された。
|
Research Products
(3 results)