2015 Fiscal Year Annual Research Report
中間融点材料被覆層によるタングステン壁材料の長寿命化
Project/Area Number |
26630473
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
上田 良夫 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30193816)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | タングステン / 保護層 / ディスラプション |
Outline of Annual Research Achievements |
種々のタングステンについて、レーザー照射により溶融させ、溶融層の挙動を詳細に観察し、材料の特性の予備的な評価を行った。さらに、タングステンにスズやアルミをスパッタリング成膜した試料を作成して、レーザーやパルスプラズマにさらして、その表面状態の変化や基板のタングステンに及ぼす影響を評価した。 W、W-Ta、W-Re試料へのパルス熱負荷(<5 GW/m2, <1ms, 0.6 mmのスポットサイズ)照射後の表面形状変化をレーザー顕微鏡により観察した。全ての試料について、照射時間や強度を変化させてレーザー強度を大きくするにつれて隆起が大きくなることが観察された。また、レーザー強度の増加に伴い、隆起が連続する波形表面が形成されることが確認された。さらに強度を増加させていくと、照射中央部においても初期表面高さを超える隆起が観察された。このような中心部の隆起は、液流れ、もしくはマランゴニ対流によって説明が可能と考えられる。また、W-Ta(2%)試料については、非対称的な形状が観察され、不純物粒子の影響で、溶融挙動が大きく変化する可能性が示された。 Be堆積層を模擬した1-3μm厚Al薄膜を堆積させたW試料に対して総エネルギー0.44MJm^-2、パルス幅~0.15msのHeプラズマ照射を行った。また、Pilot-PSI装置における実験結果と比較し、Al薄膜の潜熱による冷却効果を差し引いても、蒸気による遮蔽効果があったことが推測できる結果となった。 Be堆積層の効果を評価する前段階の実験として、Beを高密度プラズマにさらして、レーザー照射で溶融させ、プラズマに与える影響やBe表面の損傷を調べた。その結果、Beの蒸発によるプラズマの冷却効果は顕著であり、Be被膜はWの保護効果がある程度見込めることがわかった。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Surface modifications on toughened, fine-grained, recrystallized tungsten with repetitive ELM-like pulsed plasma irradiation2015
Author(s)
Kikuchi, Y., Sakuma, I., Kitagawa, Y., Asai, Y., Onishi, K., Fukumoto, N., Nagata, M., Ueda, Y., Kurishita, H.
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Journal Title
Journal of Nuclear Materials
Volume: 463
Pages: 206-209
DOI
Peer Reviewed
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