2016 Fiscal Year Annual Research Report
Proof-of-principle experiments on the JxB-forced convecation liquid metal divertor concept
Project/Area Number |
26630475
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
廣岡 慶彦 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 教授 (60311213)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶋田 道也 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 六ヶ所核融合研究所, 専門業務員(任常) (90725764)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | プラズマ壁相互作用 / プラズマ対向機器 / 液体金属 / 熱・粒子制御 / 粒子リサイクリング |
Outline of Annual Research Achievements |
一般に、磁気閉じ込め核融合炉の閉じ込めロスによる熱粒子の制御は、ダイバーター等のプラズマ対向機器によって行われてきた。実際、ITERでもタングステン製のダイバーターの採用が計画されている。ところが、この形式のダイバーターの熱除去能力は、10~20MW/m^2までとされているが、将来の実証炉では、100MW/m^2に近い熱除去が必要である。つまり、従来の固体ダイバーター概念では、このレベルの熱除去は不可能である。 本研究では、この問題に対するひとつ解決策として流動する液体金属を用いて上記のような高熱流束を除去する事を提案し、更に、この液体金属に電流を流し磁気閉じ込め炉本来の磁場との相互作用、即ち、JxB電磁力を用いて液体を流動させることを世界に先駆けて提案し、その原理検証実験を行った。 原理検証実験では、先ず、上記新概念を基にしたテーブルトップ実験セットアップを設計試作して、電流・磁場と流動(液体回転)速度との関係を実測した。なお、この原理検証実験では、大学実験室での取り扱いが安全とされている共晶合金GaInSnを用いた。また、このセットアップを更に小型化したものを現存のプラズマ‐壁相互作用実験装置内に設置し、定常プラズマ(水素・重水素)照射下でのGaInSnからの粒子リサイクリング特性が実験的に観測され、液体静止時にくらべてJxB電磁力を用いて流動させた場合に渦巻効果によりリサイクリング率が減少する事が観測された。また、この時の流体力学的な解析も有限要素法解析COMSOLを用いて行い、液体流動によりプラズマからの打ち込み粒子の輸送が促進されることを見出した。 これらの画期的な発見は、国内(プラズマ核融合学会)国外(核融合への液体金属応用に関する国際シンポジウム、日米ワークショップ)での学会で発表され、関係学会誌への論文発表も行われている。
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