2016 Fiscal Year Annual Research Report
Stress experiences in immature stage change the lateral habenular nucleus
Project/Area Number |
26640009
|
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
一條 裕之 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 教授 (40272190)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 将史 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 助教 (30513056)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 外側手綱核 / 最初期遺伝子 / 母子分離ストレス / perineuronal net |
Outline of Annual Research Achievements |
経験が外側手綱核(LHb)の成熟に及ぼす影響を明らかにした.幼若期にストレスを与えた反復母子分離ストレス群(repeated maternal separation: RMS),性成熟後に与えた反復ストレス群(repeated imobilization: RIMO)と,ストレスを与えない対照群を作成し,最初期遺伝子(ZIF268/EGR1)陽性細胞数を指標にLHbの機能を検討した.成体への標準的なストレス負荷によるZIF268/EGR1陽性細胞はRMS群で有意に多く現れた(p = 0.0024).幼若期のストレス経験はLHbの成熟に影響を及ぼしLHbの活動性を亢進させるが,成熟後のストレス経験は影響を与えなかった. 経験が構造に及ぼす効果をPV陽性細胞数とperineuronal net(PNN)の構造(Aggrecan陽性細胞数とWFA陽性領域の拡がり)を指標として検討した.RMS群と対照群の間ではP20の時点でPV陽性細胞数に違いは無く,Aggrecan陽性細胞数にも違いは無かったが,WFA陽性領域はRMS群において有意に拡大していた(p = 0.00221);RMS群ではPNNの糖鎖部分(コンドロイチン硫酸:CS)が増加して、PNNの成熟が前倒しされていた.P60ではPV陽性細胞がRMS群において有意に少なかったが(p = 0.00173),Aggrecan陽性細胞数とWFA陽性領域に違いは無かった.RIMO群と対照群の間にはPV陽性細胞数に違いは無かった. (1)CSの増加によるPNNの早期成熟と,(2)成体におけるPV陽性細胞の減少は幼若期のストレス経験がLHbの成熟に及ぼす効果の構造的な背景となっている.成熟段階特異的なストレス経験が回路に影響を与えるので、LHbにおける臨界期の存在が支持された.
|
-
-
-
[Presentation] Neural basis of premating isolation in Rhinogobius species.2016
Author(s)
Kawaguchi M, Matsumoto K, Nakayama K, Yamamoto N, Shibata J, Sogabe A, Kawanishi R, Yamasaki Y, Akazome Y, Suto F, Ichijo H, Murakami Y
Organizer
第39回 日本神経科学会
Place of Presentation
横浜
Year and Date
2016-07-20 – 2016-07-22
-