2015 Fiscal Year Research-status Report
発生期のエピジェネティック制御による神経細胞の多様化
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26640012
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
豊田 峻輔 山梨大学, 総合研究部, 医学研究員 (10727415)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 神経細胞 / エピジェネティクス / 多様性 / 神経回路 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに、発生期のエピジェネティック制御機構として、Dnmt3bによる発生初期の差次的なDNAメチル化がプルキンエ細胞におけるクラスター型プロトカドヘリンの確率的な発現を制御し、樹状突起のパターン形成に関わっていることを明らかにした。本年度は、大脳皮質の局所回路形成におけるDnmt3b依存的なエピジェネティック制御やクラスター型プロトカドヘリンの関与、および細胞系譜との関係性について解析した。さらに異動により研究室が変わったことで、小脳の細胞系譜や微帯構造との関係性についても解析可能な遺伝子操作マウスの作製を行っており、今後データを取得する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
発生期のエピジェネティック制御機構については前年度までに論文として発表することができ、本年度はその大脳皮質における解析を進めることができた。さらに、小脳についても解析可能な状況ができてきている。
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Strategy for Future Research Activity |
大脳・小脳を中心に、引き続き発生期のエピジェネティック機構と、その回路形成や神経活動への役割について解析を進める予定である。幹細胞やゲノム編集技術を用いることで、神経細胞の回路形成や活動性を操作することを計画している。得られた結果は適宜取りまとめ、学会や論文にて発表する予定である。
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Causes of Carryover |
本年度は研究室の異動のために前期に予定していた実験を計画通り行うことができず、その使用額分を来年度に回すことにしたが、研究遂行上は特に問題は起きていない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
来年度に、本年度の残額を成果発表のための経費として使用する予定である。
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