2014 Fiscal Year Research-status Report
Oncomodulinの機能解析と神経軸索の再生治療研究
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26640048
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
原田 高幸 公益財団法人東京都医学総合研究所, 運動・感覚システム研究分野, プロジェクトリーダー (90345306)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 軸索再生 / oncomodulin |
Outline of Annual Research Achievements |
神経軸索は一旦損傷を受けるとほぼ再生することなく逆行性変性を起こし、やがては細胞体の死を誘導する。一方、軸索再生を促進する新たな蛋白として、神経損傷時に局所に遊走するマクロファージや好中球から分泌される栄養因子の1つであるOncomodulin(Ocm)が注目を集めている。しかしOcm受容体は未だに同定されておらず、その細胞内シグナル伝達経路は十分にはわかっていない。そこで本研究ではOcm受容体とそのシグナルネットワークの全貌解明に挑み、in vivoにおける軸索再生療法に道をつけていきたい。申請者はすでにマウス脳よりOcm のfull length cDNAのクローニングを完了しており、これをbaitとしたyeast two-hybrid法により、Ocm結合分子をスクリーニングを開始している。Ocm受容体は少なくとも神経細胞には発現すると考えられることから、スクリーニングには胎児マウス脳のcDNAライブラリーを用いている。 視神経損傷後には、眼球内にZymosanを投与することにより、Ocm濃度を上昇させることができる。特にPhosphatase and tensin homolog(PTEN)欠損マウスについては、ZymosanやcAMP投与により、中枢まで到達するような軸索再生効果が確認されている(Kurimoto et al. J Neurosci, 2010; de Lima et al. PNAS, 2012)。そこで眼球内のOcm産生細胞についても検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マウス脳よりOcm のfull length cDNAのクローニングを完了しており、Ocm結合分子のスクリーニングを開始している。また眼球内におけるOcmや軸索再生に有用な神経栄養因子等の発現量についても、定量的な解析に着手している。
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Strategy for Future Research Activity |
Ocm受容体の同定を進める一方、より効率的な視神経軸索再生の手法を検討する。
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Causes of Carryover |
論文出版費用の支払いが確定しているが、その請求が4月以降に持ち越しとなったため。その他、物品費については節約によって経費の削減に成功した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に予定していた物品費、学会参加費等に加えて、上述の論文出版費用などとして使用する。
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Research Products
(10 results)