2014 Fiscal Year Research-status Report
マウス生体内での肝臓細胞からのインシュリン産生細胞誘導法の開発
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26640049
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
高橋 智 筑波大学, 医学医療系, 教授 (50271896)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | インスリン / β細胞 / 再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)Pdx1、NouroD、MafAの3転写因子を誘導的に肝臓で恒常発現するマウスの開発 転写因子Pdx1、NouroD、MafAを肝臓細胞で恒常的に発現させるために、肝臓細胞での高い発現が報告されているRosa遺伝子領域に医loxP-HaloTag-loxP-Pdx1-2A-NouroD-2A-MafAの構築を挿入したマウスの作製を試みた。遺伝子の構築は終了し、マイクロインジェクションを終了した。
2)正常のマウスβ細胞と肝細胞から誘導したインシュリン産生細胞の遺伝子発現解析 マウスインシュリンプロモーターにGFPが連結されたトランスジーンを有するマウス(Mouse Insulin Promoter1-GFP: MIP-GFP Tg)を用いて、正常の膵臓でインシュリンを高発現しているβ細胞と、遺伝子導入により肝細胞より誘導されたインシュリンを高産生している細胞をGFPの発現を指標にセルソーターを用いて単離し、マイクロアレイによる遺伝子発現解析により、正常β細胞で発現しているが誘導インシュリン産生再細胞で発現していない遺伝子、もしくは正常β細胞で発現していないが誘導インシュリン産生細胞で発現している遺伝子を同定した。その結果、肝細胞から誘導されたインシュリン産生細胞では、肝細胞で発現している遺伝子の低下が見られるものの、完全には消失していないことが明らかとなった。インシュリン産生能力は獲得しているが、肝細胞としての遺伝子プログラムは継続して機能していることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最大の目的である、Rosa領域ノックインマウスの作製がほぼ順調に進んでおり、肝細胞への3転写因子の恒常的な発現が来年度には可能となる見込みであり、研究は順調に進んでいると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
転写因子Pdx1、NouroD、MafAを肝細胞で恒常的に発現させることによって、現在の一過生の発現では消失することができない肝細胞の転写プログラムがどこまで低下させられるかを解析する。
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Research Products
(4 results)