2015 Fiscal Year Research-status Report
マウス胎児へのヒトiPS細胞由来肝芽細胞・肝細胞移植方法の確立および安全性の検討
Project/Area Number |
26640060
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
森田 邦恵 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 助手 (90396440)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹岡 俊邦 新潟大学, 脳研究所, 教授 (50222005)
小田 佳奈子 新潟大学, 脳研究所, 助教 (60708212)
川村 宏樹 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 准教授 (20333495)
浅井 孝夫 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 助教 (60612736)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ヒト化肝臓マウス / hiPS細胞 / 肝細胞 / 移植 / 免疫不全マウス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、昨年度(平成26年度)より開始し3年間にわたる研究であるが、昨年度に継続して、新潟大学の新潟大学脳科学研究所附属 動物資源開発研究分野・笹岡俊邦教授、小田佳奈子助教と連携して、本年度は本格的に新潟大学脳研究所附属動物実験施設にて実験を行い、その成果を、平成28年3月の再生医療学会で学会発表をすることとなった。 具体的に行った実験内容は、前期ではヒトiPS細胞のストックを大量に作製する実験を行い、肝細胞への分化誘導実験に必要なヒトiPS細胞を、継代・増殖を繰り返すことにより、実験に必要な大量のストックを作製し液体窒素に保存した。本年度中期からは、そのうちの一部のヒトiPS細胞を、肝細胞への分化誘導をする実験に入り、肝細胞への分化の途中段階である内胚葉系細胞への分化、さらに進んだ肝芽細胞の段階まで確認を行った。分化に成功したことの指標は、免疫染色にて分化マーカーを確認したことにより行った。この段階までの、研究成果をH28年3月に再生医療学会にて口頭発表を行った。来年度に向けて、分化誘導した肝細胞を移植する実験に進む計画となっている。移植方法は、過去に報告されているい脾臓経由の移植方法のほか、胎児期に移植する新しい手法を試みる予定であり、新しい手法での移植に成功した場合は、海外の雑誌に投稿することが可能であると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、免疫不全マウスに移植する実験が必須であるが、免疫不全マウスを維持する施設が研究代表者が所属する研究機関では有していないため、車で30分ほどの距離の新潟大学脳研究所動物資源研究分野にて、実験を行っている。マウスの実験に取り掛かる場合、マウスの維持・管理を行うためにほぼ毎日マウスの様子の確認が必要であるが、現在の研究体制では実験を行う時期に制限ができてしまっている。教育活動などの他の業務との両立できる、時期が限られているため、同一施設内で行う場合に比べて実験の計画が遅れがちになっている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在新潟大学動物資源研究開発分野にて細胞培養実験を行っており、そのまま動物実験に進む予定で進めていたが、移動時間などの問題で実験の進行に支障をきたしていることから、研究代表者の所属機関である新潟大学医療福祉大学にて、新たに動物実験をするための手続きをとる予定である。ただし本大学では現在免疫不全マウスの飼育実績はまだないことから、実験設備を準備するには、時間と経費がかかるので、学内の動物実験設備管理者に相談するとともに、新潟大学で動物実験を行う可能性を視野にいれながら、なるべく早い時期に移植実験を行う環境を整えていく予定である。
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Causes of Carryover |
計画ではマウスを使用する実験を本年度中に開始する予定でしたが、実験及び他の業務との兼ね合いから本年度中に開始することができなかった。 また、本研究に関連して、熊本大学への出張も複数回あったが、別の研究費を使用したため、科研費での旅費の支出額が予定より少なかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
来年度は、肝臓の分化誘導をしたうえ、移植の実験を開始するので、物品費・その他の使用額が大きくなる計画である。
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Research Products
(1 results)