• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2014 Fiscal Year Research-status Report

新規融合グライコプロテオミクスによるグリオーマ幹細胞の分化ニッチ制御機構の解明

Research Project

Project/Area Number 26640083
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

南部 晶子  熊本大学, 生命科学研究科, 産学官連携研究員 (40572087)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2016-03-31
Keywordsがん幹細胞 / グライコプロテオミクス / 分化ニッチ / 糖鎖タンパク質 / プロテオーム / 脳腫瘍
Outline of Annual Research Achievements

本研究では, GSCの分化制御に関わる細胞外マトリックスとそのレセプター群からなる分化ニッチに関与する分子群の同定, および機能ターゲットおよびGSCマーカー探索を目的としている. これまでに, 分化に関わる分子群のプロファイリングを行った結果, 分化ニッチを構成する分子群の多くが糖鎖修飾関連分子であることが示唆された. そこで, 本研究ではGSCの分化ニッチに関与する分子群の新規解析法として, 融合プロテオミクス解析技術に, 複数の糖鎖解析技術を融合 (融合グライコプロテオミクス) し, 責任遺伝子から糖鎖修飾タンパク質構造まで網羅的に解析する方法論を確立し, 分化ニッチを標的とした糖関連分子群, およびGSCの腫瘍マーカー候補分子群ネットワークを探索した.
単離, クローン化された3クローンのGSC (GSC03A/03U/07U) sphere細胞と, これらを血清 (10% FBS) により分化誘導させた細胞の可溶化タンパク質を抽出・調整し, レクチンアレイチップを用いて分化誘導前後において発現変動する糖鎖修飾タンパク質の同定を行った. さらに, 同条件の細胞におけるtotal RNAを抽出・調整し, Quantitative real-time PCR (qPCR) アレイ法を用いて, GSCと分化誘導細胞間で発現変化のある糖鎖責任遺伝子の同定を行った. これらの実験は再現性および定量性をもたせるため, 複数回行い, 得られた糖鎖解析データを種々のデータベースを用いて評価し, 分化ニッチに関わる機能糖鎖分子の同定を行った.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

H26年度実施計画では, GSCおよび分化誘導細胞からタンパク質およびtotal RNAを抽出・調整し, レクチンマイクロアレイおよびqPCRアレイ法 (グライコプロテオミクス) を用いて糖鎖修飾タンパク質および糖鎖責任遺伝子群の同定を目標としていた. 現在までに, GIC sphereおよび分化誘導細胞からタンパク質およびtotal RNAサンプルの抽出方法を検討し, 調整を行った後, グライコプロテオミクスを行なった. さらに, 糖鎖データベースを用いて, 得られたデータから分化誘導前後にて発現変動する分子群の同定・解析を行っていることから, 当初の計画に沿って本研究が順調に進展していると評価できる.

Strategy for Future Research Activity

1. データ統合による特異的シグナル分子群の選択とシグナルネットワークの抽出を行う.
これまでの融合プロテオミクスの解析データに糖鎖解析データを統合し, 発現変動候補分子群を分子ネットワーク解析ソフトにより抽出することで, GSCの分化ニッチを構成する分子群および分化制御に関わる分子群ネットワークを同定する.
2. 同定分子群の細胞内機能解析と治療ターゲットとしての可能性を検討する.
1) 抽出された分子群の検証(validation) および機能解析を行う. 全てのクローンで共通して分化誘導時に連動して発現が変動するかを確認するため, GSCマーカーとしての可能性の検討, および免疫組織学的な解析との比較を行う. 同定された分子ネットワークの中で, GSCの分化ニッチ構成および制御に重要と思われる候補分子を選択し, shRNA法や低分子化合物による機能阻害, 抗がん剤による細胞増殖/毒性を評価する. また, タイムラプス共焦点顕微鏡による形態変化の観察, また, 細胞内で候補分子の発現抑制あるいは亢進に伴って同時に変化する関連分子群の発現を解析する.
2) 移植動物モデルにより同定分子の臨床応用への可能性を検討する. GSC同所性移植モデルマウスを用いて, in vitroにおいて有効であった同定分子の阻害剤/阻害抗体および抗がん剤への影響をin vivo評価試験により検討し, 脳腫瘍新規治療ターゲット, 腫瘍マーカーなりうる分子の解析を行う.

  • Research Products

    (1 results)

All 2014

All Book (1 results)

  • [Book] 生物物理化学「特集:最新の電気泳動技術」2014

    • Author(s)
      荒木 令江, 南部(新堀) 晶子, 西村 宗徳, 緑川 宇一, 小林 大樹
    • Total Pages
      108
    • Publisher
      日本電気泳動学会

URL: 

Published: 2016-05-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi