2014 Fiscal Year Research-status Report
Syt1/Slpファミリー遺伝子の白血病における重要性
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26640085
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Research Institution | Japanese Foundation for Cancer Research |
Principal Investigator |
中村 卓郎 公益財団法人がん研究会, その他部局等, その他 (00180373)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | がん細胞の特性 / 細胞内輸送 / Sytl1 / 白血病 / Meis1 / CXCL12 / CXCR4 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 白血病におけるSytl1の効果の解析(in vitro) AML細胞にSytl1を強制発現すると、CXCL12, Flt3, IL-3, M-CSFに対する遊走能が促進され、Sytl1をノックダウンすると抑制されることがわかった。Sytl1の存在下でCXCL12マイクロビーズにAML細胞が接触すると、細胞運動能も有意に亢進された。また、OP9細胞でCXCL12をノックダウンすると、AML細胞との相互作用が抑制されることもわかった。CXCL12の受容体CXCR4は、CXCL12刺激後速やかに細胞膜から細胞質内に移動するが、Sytl1の発現はこれには影響しなかった。これに反して、CXCL12刺激後のCXCR4の細胞膜上の発現量は、Sytl1の存在下で遷延化することから、Sytl1がCXCR4の膜輸送を促進していることが示唆された。 2. 白血病細胞におけるSytl1発現効果の解析(in vivo) 上記の結果から、Sytl1標的分子としてCXCL12に着目し、その特異的受容体であるCXCR4に対する中和抗体がAML細胞のホーミングを阻害することも明らかになった。また骨髄に移植されたAML細胞は、CXCL12を分泌するCAR細胞の近傍にしばしば位置することが認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
白血病幹細胞と骨髄ニッチとの相互作用におけるSytl1の役割を解析した。現在までに、Sytl1の標的分子としてCXCR4が鍵を握っていることを明らかにした。Mies1による転写活性化を介したSytl1の発現増加によりCXCR4の膜輸送が促進され、CAR細胞から分泌されるCXCL12刺激に対して、細胞運動能・遊走能の亢進が証明された。これにより、白血病細胞の骨髄ニッチへの迅速な定着が確保されることが示唆された。以上より、本来の実施目的を満たす成果が得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
Sytl1によるCXCR4膜輸送の促進の結果誘導される細胞内シグナルを調べる。特にERKやAKTのリン酸化に注目する。また、Sytl1ノックアウトマウスを用いて、白血病細胞の骨髄ホーミングや白血病発症能について解析するとともに、Sytl1欠失が造血に及ぼす影響についても検討する。
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Causes of Carryover |
平成27年4月22~25日にハンガリー・ブダペストにおいて開催された国際学会tribbles workshopに参加、発表を行った。この参加経費が必要となったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年4月22~25日にハンガリー・ブダペストにおいて開催された国際学会tribbles workshopに参加、発表を行った。参加の為の旅費・宿泊費に使用した。他に、平成27年度に使用する細胞培養実験等の試薬経費として使う予定である。
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[Journal Article] Meis1 regulates epidermal stem cells and is required for skin tumorigenesis.2014
Author(s)
Okumura K, Saito M, Isogai E, Aoto Y, Hachiya T, Sakakibara Y, Katsuragi Y, Hirose S, Kominami R, Goitsuka R, Nakamura T, Wakabayashi Y
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Journal Title
PLoS One
Volume: 9
Pages: e102111
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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