2014 Fiscal Year Research-status Report
ボルトの立体構造情報を基盤としたナノカプセルの開発
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26650020
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 秀明 大阪大学, たんぱく質研究所, 准教授 (40346169)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ボルト / ナノカプセル / ドラッグデリバリーシステム / X線結晶構造解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
幅広い真核生物が持つ分子量約1000万の巨大粒子ボルトは、主成分であるMVP(Major Vault Protein)が78個集まることで樽型中空の特徴的な基本骨格を形成する。半分のボルトは、39個のMVPが集合することでお椀のような形を形成しており、2つの半分のボルトが、お椀の縁と縁を合わせるようにして(向かい合ったMVPのN末端で)会合することで樽型の粒子を形成する。本粒子は、強酸性条件下では卵を割るように半分に割れることが知られており、この特性を活かしてpH依存で粒子の開閉を制御することができるようなナノカプセルを開発することができれば、DDS(Drug Delivery System)などの新規材料としても期待できる。本研究では、X線結晶構造解析による詳細な立体構造情報に基づいて新規ナノカプセルを開発することを目指した。すでにMVPのN末端にロイシンジッパーを付加することで、ボルトのウェスト部位の会合を強固にしたLZ-ボルトの発現系構築に成功しており、これを基盤としてpH依存で可逆的に開閉可能なカプセルの開発を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は平成26年度にボルトの発現、精製および結晶化の経験のある研究補助員を雇用して効率よく進める予定であったが、雇用予定者の都合により雇用することができなくなった。新たに別の研究補助員を探したが、専門的な技術を要する業務内容のため、適当な人材を確保することができなかった。そのため、予定していた本研究での昆虫細胞発現系構築の進捗に遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は研究補助員の雇用が確定しており、LZ-ボルトを基盤としたナノカプセルの発現系構築に取り組む。また、高分解能で決定したLZ-ボルトの構造情報からボルトの自己組織化メカニズムの解明を行い、ナノカプセル開発に役立てる。
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Causes of Carryover |
本研究は平成26年度にボルトの発現、精製および結晶化の経験のある研究補助員を雇用して効率よく進める予定であったが、雇用予定者の都合により雇用することができなくなった。新たに別の研究補助員を探したが、専門的な技術を要する業務内容のため、適当な人材を確保することができなかった。そのため、予定していた本研究での昆虫細胞発現系構築の進捗に遅れが生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度は研究補助員の雇用が確定しており、LZ-ボルトを基盤としたナノカプセルの発現系構築に取り組む。また、高分解能で決定したLZ-ボルトの構造情報からボルトの自己組織化メカニズムの解明を行い、ナノカプセル開発に役立てる。
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Research Products
(5 results)