2014 Fiscal Year Research-status Report
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26650034
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
竹島 浩 京都大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (70212024)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | MG53 / TRIM50 |
Outline of Annual Research Achievements |
RBCC/TRIM ファミリータンパク質群はユビキチンリガーゼ機能を共有すると考えられており、多彩な細胞機能に寄与する。このファミリー内で高い配列相同性を示すミツグミン53/TRIM72とTRIM50は、それぞれ筋細胞の膜修復と壁細胞の胃酸分泌における細胞内小胞の動態に寄与することが最近明らかになり、類似した分子基盤により細胞内の小胞運動を 制御するものと示唆される。未開拓な小胞動態の分子機構の解明に向けて、本研究では、筋細胞と胃壁細胞においてRBCC/TRIMタンパク質以外の構造類似分子を同定することを目的としている。 ミツグミン53は骨格筋細胞膜直下に分布する小胞(修復小胞)に主に分布する。H26年度にはミツグミン53をマーカータンパク質として、ウサギ骨格筋より修復小胞を高純度に調製するために、様々な検討を行った。その結果、骨格筋粗膜分画よりショ糖密度勾配遠心にて低比重分画を調製した後に、低濃度CHAPSまたはTriton X-100処理して密度勾配遠心により浮上する分画に修復小胞を濃縮することに成功した。この濃縮分画における主要な構成タンパク質を質量分析法により現在分子同定を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ミツグミン53が分布する骨格筋修復小胞の濃縮手法がほぼ確立できた点は評価される。TRIM50が分布する胃壁細胞細管小胞の高純度精製にも現在着手しており、当初計画どおり研究が進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
1)骨格筋修復小胞の主要構成タンパク質の同定(着手済) 2)胃壁細胞細管小胞の高純度濃縮法の確立(検討中) 3)胃壁細胞細管小胞の主要構成タンパク質の同定 4)骨格筋修復小胞と胃壁細胞細管小胞の構成タンパク質の比較検討
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Causes of Carryover |
骨格筋タンパク質の質量分析は専門業者への業務委託となるため、H26年度内発注と納品が困難との見込みで、H27年度4月上旬に発注した。この高額な分析費用はH26年度に見込んでいたが、数か月遅れで発生する予定である(H27年度5月上旬)。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
H27年度には骨格筋および胃壁細胞のタンパク質の質量分析に多額の支出が見込まれている。また、予算的に可能であれば、得られるタンパク質発現情報をジーンチップによるmRNA発現にて確認することも予定している。従って、秋季には本研究費の全額執行が予想される。
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[Journal Article] Trimeric intracellular cation channels and sarcoplasmic/endoplasmic reticulum calcium homeostasis2014
Author(s)
Zhou, X., Lin, P., Yamazaki, D., Park, K-H., Komazaki, S., Chen, R. S. W., Takeshima, H. & Ma, J. .
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Journal Title
Circ. Res.
Volume: 114
Pages: 706-716
DOI
Peer Reviewed