2014 Fiscal Year Research-status Report
細胞内圧力センサーの創成を目指した、蛍光蛋白質の圧力応答機構の解明
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26650036
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
今田 勝巳 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (40346143)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 生体エネルギー変換 / 蛍光蛋白質 / X線結晶構造解析 / 圧力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では、蛍光圧力応答を示すYFP挿入変異体の結晶構造を様々な圧力下で解析するとともに、各圧力下で結晶の蛍光スペクトルを測定し、構造変化とスペクトル変化の関係を明らかにし、蛍光の圧力依存性を生み出す構造基盤を解明することを目指している。以下に今年度の成果を記す。 ・ N144とY145の間に1残基挿入したYFP変異体について、異なるアミノ酸を導入した20種類の1残基挿入変異体を結晶化し、全ての構造解析に成功した。 ・結晶構造変化と蛍光スペクトル変化を直接関係づけるため、結晶状態での蛍光スペクトルをX線回折データを収集時と同様の液体窒素温度で測定できる装置を作成し、蛍光スペクトルを計測した。 ・ ポリイミドコーティングしたキャピラリを用い、高圧光学チャンバーで利用している加圧装置につなぎ、水圧を利用して圧力をかける切り離し可能な圧力可変セルの作成を行った。このキャピラリに閉じ込めた結晶からの回折実験から、回折データの測定には問題が無いことがわかった。しかし、現在リークが起こるため、セルの接続部の改良を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
結晶状態での蛍光測定、変異体の構造解析はすすんでいるが、作成している圧力可変セルにリークの問題があり、改良を要するため。
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Strategy for Future Research Activity |
圧力可変セルのリークの問題を解決し、圧力をかけた状態での構造解析を行う。また、ダイヤモンドアンビルセルを使用し、高圧下でのX線回折強度測定を行う。
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Remarks |
第87回日本生化学会大会 若手優秀発表賞を受賞
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Research Products
(4 results)