2015 Fiscal Year Annual Research Report
パーキンソン病を予防するミトコンドリア品質管理の試験管内再構成
Project/Area Number |
26650042
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
松田 憲之 公益財団法人東京都医学総合研究所, 生体分子先端研究分野, プロジェクトリーダー (10332272)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | PINK1 / Parkin / ユビキチン / 再構成 |
Outline of Annual Research Achievements |
助成対象者(松田憲之)は、平26年-平27年に「パーキンソン病を予防するミトコンドリア品質管理の試験管内再構成」という課題名で、「ParkinとPINK1がユビキチン化を介してミトコンドリア品質を管理・維持する仕組みを、生化学的に試験管内で再構成する」ことを研究主題として、挑戦的萌芽研究に採択された。助成期間(平26-27年)中に、助成対象者(松田憲之)はSランク論文を2報(Nature (2014)、JCB (2015))、Aランク論文を2報(JCS (2015)、JBC (2015))、責任著者として発表した。その中から、挑戦的萌芽研究と関連の深い生化学的再構成の結果に関して、研究の概要を述べる。 まずリン酸化ユビキチンとParkinの結合様式の解明を試みるため、BPAをParkinの様々な部位に導入し、リン酸化ユビキチンとの結合に重要なアミノ酸のマッピングを行なった。その結果、RING1ドメイン中のアルファヘリックス(310-330アミノ酸周辺)を取り囲む領域、及びRING1-IBR境界領域の重要性が示された。BPAを導入したリン酸化ユビキチンで架橋されるParkinペプチドを質量分析装置で決定する直接的な実験からも、上記領域の重要性が確認された。さらに動力学を考慮したin silicoモデルから、ParkinのRING1ドメイン中のアルファヘリックスとユビキチンI44周辺の疎水領域が結合した状態で、Parkinの正電荷に富んだ領域(K151/H302)とユビキチンのリン酸化S65が結合することが示唆された。最終的に、相互作用に重要と予想されたアミノ酸に変異を導入するとParkinの異常ミトコンドリアへの移行が阻害されることから、このモデルの妥当性が証明された。これらの成果は JBC 雑誌に報告した。
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Remarks |
所属プロジェクトのHP http://www.igakuken.or.jp/project/detail/ubiquitin.html
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Site-specific interaction mapping of phosphorylated ubiquitin to uncover Parkin activation.2015
Author(s)
Yamano, K., Queliconi, B.B., Koyano, F., Saeki, Y., Hirokawa, T., Tanaka, K., and Matsuda, N
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Journal Title
J. Biol. Chem.
Volume: 290
Pages: 25199-25211
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Phosphorylated ubiquitin chain is the genuine Parkin receptor.2015
Author(s)
Okatsu, K., Koyano, F., Kimura, M., Kosako, H., Saeki, Y., Tanaka, K., and Matsuda, N.
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Journal Title
Journal of Cell Biology
Volume: 209
Pages: 111-128
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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