2016 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of genome mutation that induce C4 evolution by Quantitative Trait Locus (QTL) analysis
Project/Area Number |
26650097
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
宗景 ゆり 関西学院大学, 理工学部, 准教授 (30423247)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 遺伝学的解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
高温や乾燥環境下でもCO2を濃縮することにより高い光合成活性維持できるC4型光合成は、亜熱帯や半乾燥地域の草原に生息する植物が進化的に獲得した機構である。本研究では、従来のような、C4型酵素群の導入によるC3型作物のC4化ではなく、進化過程を模倣した遺伝子改変によるC4化分子育種を目指して、C4型への進化に関わるゲノム変異を明らかにする。Flaveria属植物(キク科)には、C3型からC4型への進化の途中に位置するC3-C4中間型の種が数多く現存し、これらのうちC3-C4中間種とC4型に近いC4様種の間では交配可能である。C3-C4中間種とC4様種のF2交雑集団を用いて、量的遺伝子座(QTL)解析を行う。当該当年度は、C4代謝酵素の一つNADP-マリックエンザイム(NADP-ME)のmRNA発現領域の解析およびFISH法による染色体の可視化を行った。 1.NADP-ME mRNA発現領域の解析 NADP-ME は、C4様種F. browniiでは維管束鞘細胞特異的に発現するのに対しC3-C4中間種F. floridanaでは、葉肉細胞と維管束鞘細胞の双方に発現する。F. floridana×F. browniiのF2集団を用いた解析を行った結果、NADP-MEの維管束鞘細胞特異的な発現は、クランツ構造やNADP-MEの発現量と連鎖しないことが明らかになった。 2.FISH法による染色体の可視化 全ゲノム配列の情報基盤が最も整っているFlaveria bidentisを用いたFISH法により、染色体マーカーとなる26S rDNAおよび5S rDNAの可視化を行った。マルチカラーFISH法により26S rDNAと5S rDNAは異なる一対の染色体上に存在することが明らかとなった。
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