2015 Fiscal Year Annual Research Report
次世代複合体ダイナミクス解析で紐解く植物-病原体相互作用ネットワーク
Project/Area Number |
26650106
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
中神 弘史 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, ユニットリーダー (20435663)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | エフェクター / プロテオミクス |
Outline of Annual Research Achievements |
病原体は数十種類ものエフェクターを分泌することで、植物の免疫システムを撹乱する。現在の最重要課題は、免疫システムの制御因子およびエフェクターの同定にあるが、遺伝学的手法やゲノム情報に基づくアプローチには限界があり、1つの因子の同定に膨大な時間を要している。本研究課題では最新の方法論を応用することで、病原体感染に伴う植物細胞内のタンパク質複合体の変動を網羅的に解析し、エフェクター、そしてエフェクターの標的つまりは植物免疫制御因子の一斉同定を試みる。 昨年度に行った条件検討に基づいて各種比較プロテオーム解析を行い、病原菌のエフェクター候補因子もしくは植物免疫制御因子の大規模同定を試みた。 トマト斑葉細菌病菌Pseudomonas syringae pv. tomato DC3000(Pst DC3000)をインフィルトレーション法を用いて、短日条件で育成した5-6週齢のシロイヌナズナ(エコタイプCol)の葉に接種した。接種した葉を経時的に回収してプロテオーム解析を行い、Pst DC3000の接種により特異的に変動する植物側の因子を同定することに成功した。得られたデータを用いて、Pst DC3000のエフェクター候補因子の同定も試みている。また、エコタイプColにより認識されるエフェクターAvrRPM1をもつPst DC3000(Pst DC3000 AvrRPM1)の接種を平行して行い、エフェクター誘導性免疫の活性化の有無による植物側の応答の比較解析も同時に試みた。 オオムギを宿主とするうどんこ病菌から分泌されるエフェクター候補因子の探索も試み、大規模に同定することに成功した。
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[Journal Article] TDM1 regulation determines the number of meiotic divisions2016
Author(s)
Cifuentes M, Jolivet S, Cromer L, Harashima H, Bulankova P, Renne C, Crismani W, Nomura, Nakagami H, Sugimoto K, Schnittger A, Riha K, Mercier R
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Journal Title
PLOS Genetics
Volume: 12(2)
Pages: e1005856
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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