2016 Fiscal Year Annual Research Report
One Fungus One Name (1F=1N) on yeasts
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26650148
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
高島 昌子 国立研究開発法人理化学研究所, バイオリソースセンター, ユニットリーダー (20333304)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 系統樹 / 酵母分類学 / Trichosporonales / ハラタケ亜門 / ゲノム分類 |
Outline of Annual Research Achievements |
Trichosporonales目のゲノム系統樹を作成した。ゲノム解析を行った中で、Trichosporon coremiiforme, T. ovoides, Cutaneotrichosporon mucoidesはハイブリッドゲノムであったため、これらついてはサブゲノムを構築して系統樹作成に用いた。新規解析株を含む本目27種、及び外群として3種のドラフトゲノムデータを用い、オーソロガス遺伝子を連結し約230万塩基に基づく最尤系統樹を作成した。得られた系統樹ではすべての枝が100%のbootstrap値を示し、信頼度の高い系統樹であった。また、Liuらの解析では明らかになっていなかった2つの新属候補の存在が明らかになった。さらに、かつてTrichosporon属と分類されていたApiotrichum属、Cutaneotrichosporon属、およびTrichosporon属の3属のコア遺伝子を調べたところ、Apiotrichum属のみが共通に有する遺伝子は27、およびTrichosporon属のみが共通に有する遺伝子は263が得られた。本結果は、Apiotrichum属およびTrichosporon属は共通遺伝子を用いての特徴付けが行える菌群であることを示しており、ゲノム分類に貢献する。なお、新規のゲノム解析も行い、ゲノムデータの充実を図った。 淡路島で開催された国際学会14th International Congress on Yeasts (ICY14)において、酵母の分類のセッションをオーガナイズし、シンポジウムで発表をおこなった。さらにICY14では、命名に関するワークショップも開催し、One Fungus One Nameに関する議論を行った。また、日本微生物資源学会第23回大会、第60回日本医真菌学会総会・学術集会、および第11回日本ゲノム微生物学会において、受賞講演、シンポジスト、ポスター発表等を行った。 現在国際コミュニティーでは、2015年に提案されたCryptococcus neoformans-C. gattiiの再分類に関して、賛成と反対の両立場から議論が行われており、これに参加している。
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Research Products
(7 results)