2017 Fiscal Year Annual Research Report
Search for pollen tube attractants in rice
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26660004
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高梨 秀樹 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (60707149)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | イネ / 花粉管 / 助細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
植物にとって花粉管誘引は受精効率や種子生産に直接的に影響を与える非常に重要なステップである. トレニア・シロイヌナズナ・トウモロコシなどの植物種においては助細胞から分泌される花粉管誘引物質が同定されその機能解析が進展しているものの, 重要穀物であるイネにおいては該当研究は大きく立ち遅れており花粉管誘引物質の同定もなされていない. この状況を打破すべく, 本研究では申請者がこれまでに行ってきたイネ助細胞における詳細な遺伝子発現プロファイル (マイクロアレイ解析ならびにRNA-seq解析) をもとにイネ花粉管誘引物質の探索を行っている. イネ助細胞において高発現する遺伝子を精査したところ, そこには意外なことにこれまでにトレニアやシロイヌナズナにおいて同定された花粉管誘引物質をコードするLURE遺伝子群は含まれていないことが明らかになった. このことはイネにおいてはこれらの植物種とは異なるメカニズムで花粉管を誘引している可能性があることを示唆している. イネ助細胞高発現遺伝子群の中にはLURE遺伝子群は含まれていないものの, 機能未知の分泌タンパク質をコードする遺伝子は多数含まれており, これらは有望なイネ花粉管誘引物質候補であると考えられた. 候補遺伝子の選抜と共に今後の解析に必須となるイメージング技術の改善も行った. イネ生殖過程における胚珠のイメージングにおける最大の問題はその珠心組織の厚みゆえにGFP等の蛍光が明瞭に可視化できない点にある. これを打破するため, まずGFP蛍光を損なわないことが報告されている組織透明化法を用いて条件検討を行ったところ, scale透明化液および近年新たに報告されたClearSee透明化液はイネ胚珠委エージングに十分に使用可能であり, これまでと比較して非常に明確なGFP蛍光が観察されることがわかった.
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Research Products
(1 results)