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2014 Fiscal Year Research-status Report

ツチガエルで臨む変温動物化学防御機構の完全証明

Research Project

Project/Area Number 26660096
Research InstitutionToyama Prefectural University

Principal Investigator

奥 直也  富山県立大学, 工学部, 助教 (90525388)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywordsツチガエル / 変温動物 / 悪臭 / 苦味 / ペプチド / ヘビ / 忌避 / 害獣
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、ヘビに捕食されることのない、臭くて無毒なカエル「ツチガエル」をモデルに、そのヘビ忌避の物質的メカニズムを明らかにすることで、変温動物の化学防御機構の一端を明らかにするとともに、その知見を効果的かつ無害な害獣忌避剤の開発に生かすことである。
これまで、ヘビの忌避作用はツチガエルの体表分泌物が担い、かつ体表分泌物は臭くて苦いことが分かっている。研究代表者は苦味を指標に、9頭のカエルから4.1 mgの苦味物質を単離し、それがペプチドであることを明らかにしている。
ツチガエル体表分泌物中のヘビ忌避作用の本体と考えられる苦味ペプチドの構成アミノ酸は、NMRスペクトル中でのシグナル重複が激しく、その解析は困難を極めたが、5残基のLys、3残基ずつのArgおよびSer、2残基ずつのPhe、Ile、Val、Ala、およびCys、1残基ずつのGly、Asn、およびProよりなることが分かった。合計25残基のうち、19残基が既知の抗菌ペプチドgaegurin 6と共通であることが分かった。
ツチガエルからは、過去に6種類の抗菌性ペプチドが得られているが、いずれも一対のCys残基を持ち、うち一つはC末に位置しており、「6の字」構造を取ることが予想される。本苦味ペプチドのMALDI-TOFMSのCIDデータは複雑であったことから、同じ様な構造を取ることが予想された。
アミノ酸配列を決定するため、lysyl endopeptidaseによる酵素消化を行ったところ、HPLC分析にて4本のピークを得、うち一つを分取した。NMRによる構造解析を試みたが、十分量無かったため、今後はペプチドシークエンサーによる配列決定を行う。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

構成アミノ酸の種類が少ないためNMRスペクトル中でシグナル重複が激しく、構造解析に時間を要している。アミノ酸配列の決定までには至っていない。

Strategy for Future Research Activity

NMRによる構造解析のみならず、費用は掛かるがペプチドシークエンサーを用いて配列決定を行う。

Causes of Carryover

残額は435円であり、研究執行上で大きな影響はない。

Expenditure Plan for Carryover Budget

次年度分と合算し、有効使用していく。

URL: 

Published: 2016-05-27  

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