2014 Fiscal Year Annual Research Report
消費者の食の安心を形成する生産者側の構造的要因について―「制度」変化に着目して―
Project/Area Number |
26660181
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
片野 洋平 鳥取大学, 農学部, 助教 (00407347)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 食の安全 / 社会政策 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は生産者と消費者の健全な関係を見いだすために、制度に着目し、3つの角度から分析を行うこととした。第一に新聞データから生産者側のシステム変容と生産者側の意識・行動の変化を明らかにすることであった。ここでは、戦後以降、主に農業生産者と関わりのある法、制度、組織、そして農業生産者が属するコミュニティ(農村コミュニティ)の変化を、主に新聞記事から辿ることにした。具体的には、農業従事者が関わってきた法、制度、組織、コミュニティに関す連する記事の言説の「変化」に着目することだった。テキストマイニングの手法を用いることにより、生産者と消費者にかかわる食や農業に関する言説がいかに変容してきたのか、そのことにより生産者側の意識・行動に何か変が買ったのかを確認することとした。第二の視点として行政へのインタビュー調査から食の安全性を担保するための制度、政策の実態を明らかにすることを目的とした。第三に、社会調査を通じて、食の安全性を担保する制度、政策が消費者にどの程度影響を与えているのかを明らかにすることを目標とした。 以上の目標に対し、本研究は、農業新聞の社説タイトルの変化に着目し分析を行うことを中心的に行った。1945年から2014年までの農業新聞発売日における社説の言説の変化を分析することにより、組織や農協の一員としての農業従事者が、次第に個人としての農業従事者に変化する様子が明らかになってきた。現在も分析は続けられているが、こうした変化を通じて生産者と消費者の関係性の変化に着目した分析をさらに続けることにする。 行政へのインタビューは申請者が食品モニターとして参加するモニター会議において複数の行政職員に対するインタビューが可能となった。本調査は現在も続いている。 最後に、社会調査に関しては、新聞記事データの収集に予想外に費用がかかったため、今回調査を行うことは難しくなった。
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