2016 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidaion of mantle structure of groundwater flow in freshwater lens by dense water-temperature observations
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26660194
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| Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
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Principal Investigator |
白旗 克志 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究部門 地域資源工学研究領域, 主任研究員 (10648281)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 地下水 / 淡水レンズ / 温度観測 / 降雨応答 / 潮汐応答 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、島嶼の貴重な地下水資源である淡水レンズが流動の遅い中心部と降雨時に発達する流動の速い周辺部からなることを明らかにすることを目的とし、当該３年度目には、小型自動記録式温度計を観測孔内の地下水面直下の多深度に設置することによって地表から浸透し淡水レンズに付加した直後の水をとらえるための経時的連続観測を継続するとともに、孔内の水面より上の空中（不飽和帯の深度）にもいくつか自記温度計を設置し、降雨浸透をより明確に捉えることを試みた。
観測の結果、前年度までと同様、一部の降雨に伴って淡水レンズ上部の水面直下で一時的に温度が変化する事例を捉えた。同時に不飽和帯の深度での観測でも温度変化が捉えられ、降雨浸透の影響であることは明確であった。
事例は少ないながらも降雨の淡水レンズへの浸透付加を捉えることはできたが、その温度変化が見られた水中の深度範囲と降水量との相関関係は明確ではなく、降水が地下水より温度が低く密度が大きい場合に付加した水が孔内で沈降する現象が影響しているなどの可能性が考えられた。
淡水レンズ側方縁辺部の調査では、海洋潮位と海岸近くの地下水位を連続観測し、潮位変動の内陸への伝播の影響によって水面の傾斜が満潮時と干潮時に逆転する可能性があることを確認し、淡水レンズ縁辺部の海岸線から200～300ｍ程度内陸に離れた位置までは、地下水が水平方向に往復するように比較的速く流動することを示唆した。
加えて、淡水レンズあるいは地下水温観測に関する既往の研究等の文献調査を継続したほか、本研究課題による多深度温度観測の状況や、文献調査の過程で得られた潮汐振動成分を含む観測データ分析手法に関する検討の成果を、学会発表等により公表した。
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