2015 Fiscal Year Annual Research Report
植物工場における空調・光制御・ダクト型植物栽培設備による省エネ型植物栽培法の開発
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26660196
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
赤林 伸一 新潟大学, 自然科学系, 教授 (70192458)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂口 淳 新潟県立大学, 国際地域学部, 教授 (90300079)
中野 和弘 新潟大学, 自然科学系, 教授 (70188994)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 完全人工光型植物工場 / 省エネ型栽培設備 / 省エネルギー / ランニングコスト / 空調用電力消費量 / 照明用電力消費量 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は前年度(平成26年度)に製作したコンテナ式植物工場と開発した省エネ型栽培設備を引き続き使用し、栽培実験を行った。まず、赤・青LEDの点灯個数を変化させて植物栽培実験を行い、少ない電力消費量で最も効率良くリーフレタスを栽培することが可能な赤・青LEDの点灯個数を検討した。赤・青LEDの点灯個数を制御した実験では、レタスの収穫重量は照明用電力消費量にほぼ比例して増加することが明らかとなった。実験caseを比較すると栽培期間を28日とした場合で最も単位照明用電力消費量当たりのレタス収穫重量が多いのは、LEDを赤10個・青1個点灯させたcaseであり、97.5[g/kWh]となる。赤・青LEDをそれぞれ赤10個・青1個点灯させることで最も効率よくリーフレタスを栽培することが可能であることが明らかとなった。 次に、省エネ型栽培設備(栽培設備①)と光源に蛍光灯(FLR40W)を用いた従来型栽培設備(栽培設備②)によるリーフレタス栽培実験を模擬された外部環境下で交互に行った。省エネ型栽培設備におけるLED点灯個数は前述の実験結果から赤10個・青1個とした。栽培は通年行い、実際に植物生産を行った際のコンテナ全体のエネルギー消費量(照明・空調等)の測定を行った。明期・冷房時では、栽培設備②と比較して栽培設備①の1時間当たりのエアコン用電力消費量は約20[Wh]減少した。どの季節でも栽培設備①の照明用電力消費量は栽培設備②と比較して平均で約70[%]減少した。栽培設備①の単位電力消費量当たりの収穫重量は栽培設備②と比較して約2.0倍となった。省エネ型栽培設備を用いることにより、年間を通して従来の栽培設備と比較して少ない電力消費量で同量以上の植物生産を行うことが可能であると考えられる。
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Research Products
(8 results)