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2014 Fiscal Year Research-status Report

光強度の時間変動を利用した植物の抗酸化能の増強

Research Project

Project/Area Number 26660199
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

荊木 康臣  山口大学, 農学部, 教授 (50242160)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2016-03-31
Keywords光環境制御
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、作物の高付加価値化の観点から、植物葉の抗酸化能の強化を目的とした光環境制御技術における新たなブレイクスルーをめざし、光強度の時間変動と抗酸化能の関係を調べることを目的としている。
本年度は、1)モデル植物の決定と抗酸化能評価法の確立、2)光環境が抗酸化能に与える影響に関する文献調査とデータベース作成、3)光強度の変動を評価する指標の導出、4)光強度に変動を与える制御方法の検討に取り組んだ。
1)に関しては、当初、蛍光観察可能なCCDカメラと蛍光プローブを用いた抗酸化能評価法の利用を検討したが、汎用性や安定性を考慮し、測定手法が確立しているORAC法による抗酸化能評価を利用した実験系を構築することとした。蛍光マイクロプレートリーダーを購入し、測定プロトコルの確認と標準的なサンプルによる測定を試行した。モデル植物としては、人工光型植物工場で栽培されるベビーリーフを選定し、光合成の特性を調べるために、光光合成曲線をクロロフィル蛍光から推定する手法の検討も行った。
2)に関しては、光環境が葉内抗酸化成分に与える影響について調査している研究事例を収集し、それらを入力したリレーショナルデータベースを作成し、既存のデータをもとに光環境の影響を解析した。
3)および4)に関しては、まず、光強度の時間変動を、「変動強度(光強度変化速度)」と「光強度が一定の時間」の2つのパラメータで表現し評価する方法を考案した。さらに、光強度の時間変動の影響を調べるための単純な系として、明期に光強度が瞬間的に変化する(明期の光強度が途中で変えられる)装置(光照射パターンがプログラム可能な環境制御チャンバ(既存)およびタイマで複数の光源を別々に点灯できる光照射装置(自作))を利用することとした。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

まだ、光強度の変動評価指標と抗酸化能の関連性を調査する実験を開始できていない。
抗酸化能の評価法に関して、購入可能機器などの兼ね合いから、当初は、CCDカメラを利用した方法を検討したが、定量性や汎用性が低いことが判り、ORAC法を利用することに変更した。その結果、ORAC測定機器であるマイクロプレートリーダーの導入が遅れために、まだ、対象植物に対するORAC測定プロトコルを確立するに至っていない。しかしながら、当初は予定していなかった光環境と抗酸化成分との関係に関するデータベースのプロトタイプが作成できており、過去の研究事例が有効活用できる状態となっている。

Strategy for Future Research Activity

モデル植物に対するORAC測定法が確立した後、早急に、光強度の変動評価指標と抗酸化能の関連性を調査する実験を行う。モデル植物であるベビーリーフは栽培期間が短いため、繰り返し実験を行うことが可能である。得られた結果に加え、過去の研究事例も参考に、光強度の変動パターンを変え、実験を繰り返していく予定である。

Causes of Carryover

抗酸化能の評価法に関して検討した結果、当初の予定を変更し、ORAC法を採用することとしたため、必須の測定機器である蛍光マイクロプレートリーダーの購入が遅れ、対象植物に対するORAC測定が十分には行えていない。

Expenditure Plan for Carryover Budget

繰り越し分は対象植物のORAC測定法の確立のための実験に使用する。

URL: 

Published: 2016-05-27  

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